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中国経済の概況
中国経済はコロナショックから持ち直したあと停滞している。これまでの流れを振り返ると[図表1]、コロナショックが直撃した20年1~3月期には前年同期比6.9%減と大きく落ち込んだ。
しかし、中国政府(含む中国人民銀行)がコロナ対策のために財政金融をフル稼働させたことで20年4~6月期には同3.1%増とプラス成長に転じ、その後も順調に持ち直して、21年1~3月期には前年同期に落ち込んだ反動もあり同18.3%増の高成長となった。
しかし、コロナ対策で緩んだ財政規律を引き締めるとインフラ投資が鈍化、さらに「住宅は住むためのもので投機するためのものではない」との考えの下、コロナ対策で一時中断していた債務圧縮(デレバレッジ)を再開して、不動産規制を強化すると、不動産業の実質成長率がマイナスに落ち込んだ[図表2]。そして、21年10~12月期の成長率は実質で前年同期比4.0%増と3四半期連続で減速することとなった。
一方、インフレの状況を見ると[図表3]、21年の工業生産者出荷価格(PPI)は国際的な資源エネルギー高を背景に前年比8.1%上昇した。
他方、消費者物価(CPI)は同0.9%上昇と低位で安定している。しかし、その背景には19年に急騰した豚肉価格が急落したことがある。豚肉はすでに急騰前の水準に下がっていることから、今後は押し下げ要因が消えて、押し上げ要因だけが残るため、CPIは上昇傾向を強めると見られる。
そして、インフレが経済成長を実質的に蝕み、21年の成長率を5.4ポイントも押し下げることとなった[図表4]。
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