税務調査官「申告漏れです」…息子にも隠していた亡父の証券口座が見つかったワケ【税理士が解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

ネット証券やネットバンクはやり取りがネット上で完結するため、遺族が口座の存在自体を知らない場合があります。その場合、税務調査の事前申告などで、知ることになるのですが、家族すら知らない口座の存在を税務調査官はどうやって発見しているのでしょうか。岡野雄志税理士事務所の岡野雄志税理士が家族も知らない故人の金融口座が発見される理由を解説します。

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厳格な亡父がまさか…税務署の「調査通知」に唖然

「PC(パソコン)が使えない世代」と聞くと、中高年を思い浮かべる方も多いことでしょう。ところが、幼少期からスマホに慣れた10代で、PCが使えない割合が高まっているそうです。OECD(経済協力開発機構)の国際学力調査でも、「日本の15歳生徒のPC使用率は調査対象国で最下位」という衝撃的な報告がありました。

 

上記は令和2(2020)年の報告なので、コロナ禍で日本でもオンライン授業が増えていますから、ここ数年で結果は異なるかもしれません。では、PCやスマホが苦手と目される高齢者については、実際、どうなのでしょう?

 

総務省「『通信利用動向調査報告書世帯編』統計表一覧」〔令和2(2020)年9月実施〕によると、国民全体の利用率83.4%に対して、65歳以上のインターネット利用率は53.9%、60~69歳で82.7%。また、60歳以上のスマホ利用率は81.0%で、20代の95.0%に比べれば低いのですが、8割を超えています。

 

Yさんも、年老いた父親はインターネット通信など苦手だろうと思い込んでいたおひとりでした。母親亡き後、父親がひとり暮らしするシニアマンションの部屋にPCはありません。「無事を確認するため」と、Yさんが買い与えたスマホは、孫に使い方を教わったようです。

 

しかも、「昭和の頑固親父」そのもの。Yさんが子どもの頃は仕事優先の「企業戦士」で、家庭のことは母親に任せきり。いつもYさんが寝る頃に帰宅し、起きる前に出勤してしまいます。たまの休日、父親が在宅だと、なんだか緊張し、くつろげなかったのを思い出します。

 

そんな父親が、一昨年、急逝しました。あわただしく葬儀を執り行い、相続税申告も相続発生から10カ月以内の期限までになんとか済ませました。シニアマンションから引き揚げてきた父親の荷物もそう多くはなく、あとは縁のあった方々と形見分けするのみ……。

 

ようやく気持ちも少し落ち着きを取り戻し、カレンダーの年度も再び変わってしばらくしたころのことです。Yさんに一本の電話がかかってきました。内容は、税務署からの「調査通知」についてです。

 

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岡野雄志税理士事務所 所長 税理士

昭和46年6月4日千葉県成田市生まれ。早稲田大学商学部卒業。相続税専門の税理士。

2005年に神奈川県横浜市の新横浜に事務所を開設して以来、横浜に限らず全国各地の相続案件を1690件以上手がけてきました。特に土地の評価を得意とし、相続税還付の実績は業界でもトップクラス。

相続税に関する書籍の執筆にも力を入れているほか、各種メディアからの取材実績も多数あります。

岡野雄志税理士事務所(https://www.souzoku-zei.jp/)

著者紹介

連載税理士・岡野雄志の「事例でわかる相続の恐怖」

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