2022年の世界経済見通しは+4.4%に下方修正
■国際通貨基金(IMF)は25日、最新の世界経済見通しを発表し、2022年の世界の実質GDP成長率を前年比+4.4%と、前回10月から0.5ポイント下方修正しました。内訳では、大型財政法案の成立見込みが下がった米国や、新型コロナウイルスの感染拡大により行動制限が課せられている中国、欧州などで幅広く成長率見通しが引き下げられています。
引き続きインフレがリスク要因
■2023年の世界経済見通しは前年比+3.8%と0.2ポイント上方修正されました。ただ、2021年の+5.9%、2022年の+4.4%からは減速する見込みで、経済活動の再開一巡により徐々に巡航ペースへと移行する見通しとなっています。
■IMFは、高インフレが前回の予想よりも長引いているとし、先進国による金融引き締めが新興国の資金フローや通貨、財政に及ぼすリスクについて指摘しています。
■その他のリスクとして、新型コロナウイルスの新たな変異型が出現した場合の経済のさらなる混乱や、地政学的な緊張、気候変動による大規模な自然災害を挙げています。
インフレの鎮静化に注目
■今回の世界経済見通しでは、2022年、2023年ともに堅調な成長が続く見通しが示されました。IMFはインフレの上振れリスクを指摘しながらも徐々に鎮静化する予想を維持しており、今後もインフレの動向に注目が集まります。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『IMFは世界経済見通しを+4.4%に下方修正』を参照)。
(2022年1月26日)
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