(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

12月のアジア・オセアニアリート市場は上昇

■2021年12月のアジア・オセアニアのリート市場は上昇しました。現地通貨ベースでみたアジア・パシフィック・リート指数(除く日本)のリターンは前月末比+3.8%、香港は+1.1%、シンガポールは+1.6%、オーストラリアは+5.3%でした。

 

■円ベースでみたアジア・パシフィック・リート指数(除く日本)のリターンは前月末比+7.3%、香港は+2.5%、シンガポールは+4.8%、オーストラリアは+9.5%となり、為替効果も寄与し大幅上昇となりました。

 

(注)データは2020年1月1日~2022年1月11日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。2020年1月1日を100として指数化。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
各国・地域のリート指数の推移 (注)データは2020年1月1日~2022年1月11日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。2020年1月1日を100として指数化。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

月後半に投資家心理が改善

■香港リート市場は、新型コロナウイルスのオミクロン型への警戒感に加え、中国における債務問題や景気減速、当局の規制強化等が重石となりましたが、月末にかけては投資家心理の改善を受けて上昇しました。

 

■シンガポールリート市場は、新型コロナウイルスの警戒感から上値が重い状況でしたが、月末にかけて警戒感が後退すると上昇しました。

 

■オーストラリアリート市場は、一部のリートで資産価値の見直しや業績予想の上方修正が発表されたことが好感され大きく上昇しました。

経済正常化から今後も底堅い推移へ

■香港リート市場は、域内の景気は回復基調ながらも、中国における債務問題や景気減速、当局の規制強化等が投資家心理の重石となり、一進一退の展開を想定します。

 

■シンガポールリート市場は、緩やかな経済の正常化とともに堅調な推移を想定します。国内外での感染拡大にもかかわらず、一定の条件のもとで隔離なしの渡航を認める措置が維持されていることは、ビジネスの観点でシンガポールのプレゼンスを高め、不動産市場にも良い効果を与えると考えます。

 

■オーストラリアリート市場は、短期的には2021年を通して大幅に上昇してきた反動から調整を見込みますが、中期的には良好なファンダメンタルズのもとで底堅い推移を予想します。量的緩和の段階的縮小により金利上昇が見込まれるものの、賃料の物価連動が契約に組み込まれているケースがあることも魅力です。


 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『アジア・オセアニアリート市場は大きく上昇』を参照)。

 

(2022年1月13日)

 

関連マーケットレポート

2022年1月12日 主要な資産の利回り比較(2021年12月)

2022年1月11日 米雇用統計で失業率は3.9%に低下

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