中国、ブラジル、インド…顕在化するプラス要因
中国市場のバリュエーションは下限に近いとみられ、2021年に大きなマイナス材料を受けて落ち込んだ現在の水準から、下支えされる見通しです。ただし、足元の逆風は2022年も続く可能性があります。
中国は冬季オリンピックと中国共産党の第20回全国代表大会(党大会)の成功に向けて、ゼロコロナ対策を2022年も維持すると予想されます。海外旅行やその他の行動制限により、経済活動も抑制されます。規制をめぐる不透明感もくすぶり続ける可能性があります。
我々は、足元の規制強化は中国の政治サイクルのひとつの側面にすぎず、第20回党大会を境に収束する可能性が高いと考えています。政治的な不確定要素が払拭されれば、過去の政治サイクルで見られたような規制をめぐる不透明感はいずれ再び後退すると予想されます。
プラス材料としては、中国政府はいまだ成長重視の強い姿勢を維持しており、規制によって民間部門を抑え込む意志がないことを示しています。預金準備率の引き下げに見られるように、中国政府には成長を安定させる政策手段があり、必要に応じてそれを利用する用意があります。
ブラジルでもバリュエーションは極端に低い水準まで落ち込んでおり、魅力的な投資機会が生まれています。放漫財政、金利上昇、来年の大統領選における左派陣営の復活への懸念から、株式市場は下落しています。それでもブラジルのファンダメンタルズは、前回の景気後退期に比べ健全な状態にあるとみられます。
直近では、原油高が原油純輸出国であるブラジルに追風となり、財政収支や経常収支が改善しています。マクロ経済面の追風は、企業にも波及しています。例えば、国営石油会社ペトロブラスは、合理化や原油高によるキャッシュフローの増加をテコに、ここ数年間で債務の大幅な削減に成功しています。
インドでも、新型コロナウイルスの感染拡大第2波以降、経済活動は回復しています。信用サイクルは上向く兆しを見せており、主要銀行は融資を順調に伸ばしています。
住宅の購買力の改善に、政府のインフラ推進政策を背景にしたインフラサイクルの回復が加わり、住宅市場も上向いています。財政収支や経常収支の改善に伴い、インドの景気拡大は加速しています。
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