「在日外国人の相続」は日本人とどう違う?在日米国人と在日韓国人を例に行政書士が解説 (写真はイメージです/PIXTA)

在日外国人の相続は、日本の法律に基づいて行われる場合と、被相続人の本国の法律に基づいて行われる場合があります。本記事では被相続人が在日外国人だった場合の相続手続きを行政書士法人ストレートの大槻卓也行政書士が解説します。

被相続人の本国法がどこかを確認する方法

日本にある不動産につき相続登記をする場合には、登記権利者である相続人が、相続に関する登記原因証明情報を提供する必要があります。

 

被相続人の本国法がどこかを確認するには?

 

相続に関する登記原因証明情報のうち相続準拠法、つまり被相続人の本国法がどこであるか、および被相続人と相続人との身分関係は、戸籍制度を有する国であれば通常は戸籍謄本等で確認できるでしょう。

 

しかし、現在戸籍制度が完備されている国は極めて少ないです。アメリカや中国にも戸籍制度がありません。したがって、戸籍制度を有しない国においては、戸籍謄本等以外の書面で証しなければなりません。

 

被相続人の本国自体については、日本に在留する外国人であるならば、在留カードや外国人の住民票に国籍が記載されているため、これらから証することが可能です。

 

また、被相続人の死亡の事実については、本国の公的機関や在日領事館等が死亡証明書を発行してくれるので、取り寄せることができます。

 

しかし、渉外相続ではどのような証明書を取り寄せても、日本の戸籍による相続人確定手続きのように完全な証明は期待できません。そこで、一般的に渉外相続においては各種証明書等による証明を補完する書面として、宣誓供述書を活用します。

 

宣誓認証制度について

 

宣誓認証制度とは、公証人が私署証書(作成者の署名・署名押印または記名押印のある私文書のこと)に認証を与える場合において、当事者がその而前で証書の記載が真実であることを宣誓した上、証書に署名もしくは押印し、または証書の署名もしくは押印を自認したときは、その旨を記載して認証する制度です。

 

この宣誓認証を受けた文書を宣誓供述書といいます。これは、公証人が私文書について作成の真正を認証するとともに、制裁の裏付けのある宣誓によって、その記載内容が真実、正確であることを作成者が表明した事実を公証するものです。

 

本事例においても、被相続人のアメリカ人の亡夫の相続人に関しては、自分と子供の2人以外には相続人がいない旨の事実を陳述し、公証人がこれを認証した公正証書をもって相続を証する書面として利用することができます。

 

■宣誓供述書の書式例

事例相続手続四二

令和○○年登簿第○○○号

1 甲野○○は、令和○○年○○月○○日に死亡したアメリカ合衆国の国籍を有する亡ジョージ・○○○○(以下「亡ジョージ」という。)の妻である。

2 甲野一郎は、亡ジョージの長男である。

3 亡ジョージの相続人は甲野花子及び甲野一郎の2人だけであって、同人ら以外には亡ジョージの相続人はいない。

嘱託人甲野花子及び甲野一郎は、法定の手続に従って、本公証人の面前で、この証書の記載が真実であることを宣誓した上、これに署名した。

よって、これを認証する。

令和○○年○○月○○日

本公証人役場において

東京都○○区○○町1丁目2番3号

東京法務局所属

公証人 署名 印

 

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行政書士法人ストレート 代表行政書士

東京都日野市出身。
高校を卒業して建設業・飲食業などの仕事を経験したあとに行政書士試験合格。
相続手続・建設業許可申請に強みがあり、「お客様に寄り添ったお客様目線のサービス」を提供している。

行政書士法人ストレート(https://www.straight-office.com/)
行政書士法人ストレート 相続専門サイト(https://souzoku-straight.com/lp/)

著者紹介

連載行政書士法人ストレートの大槻卓也行政書士が「相続・遺言のポイント」を直球解説!

本記事は行政書士法人ストレートのコラムを転載したものです。

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