用紙選びから署名捺印まで…「自筆証書遺言」作成時のポイント【行政書士が解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

費用をかけず、好きなタイミングで作成することができる自筆証書遺言。しかし、内容や書式について一定の条件を満たさない場合、法的に効力を持たなくなってしまいます。本記事では、行政書士法人ストレートの大槻卓也行政書士が自筆証書遺言の作成方法を解説します。

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「遺言書」「遺言」などの表題はあるほうがいい

遺言の本文・作成年月日・氏名のすべてを自筆で書きます。ただし財産目録については、法改正により自筆ではなくパソコン等で作成してもいいことになりました。

 

不動産の登記事項証明書の写し、預貯金の通帳コピーを添付することもできます。表題はなくても構いませんが、遺言であることがはっきりと分かるように、「遺言書」「遺言状」「遺言」などと書くのがいいでしょう。

 

■日付・署名・押印は忘れずに

 

日付は西暦でも元号でもよく、数字は漢数字でも算用数字でもかまいません。「令和〇年の誕生日」のような形でも、年月日が特定できればいいのですが、やはり「〇年〇月〇日」のように客観的に判断できる書き方のほうがいいでしょう。

 

署名は戸籍上の実名に限らず、遺言者が通常使用しているペンネームや芸名、雅号などでも有効とされています。押印も必須条件です。

 

印鑑は認め印でも構いませんが、実印を使うのがベストです。加筆・削除・訂正は決められた方式にのっとって行わないと無効になってしまうので注意しましょう。

 

遺言者の住所は書いておいたほうが遺言者が特定できますが、書いても書いてなくても構いません。

 

・日付の書き方の例

〇の例

令和二年十二月二十一日

2020年12月21日

令和三年一二月二一日

 

△の例

令和〇年の誕生日

満60才の誕生日に

令和〇年元旦

 

✖の例

〇月〇日(〇年が抜けている)

〇年〇月吉日(日にちの特定ができない)

 

■用紙と筆記用具の選び方とその理由

 

用紙は自由ですが、保存に耐える丈夫な紙を使います。また、用紙の大きさについては家庭裁判所での検認の際や相続の手続きなどでコピーをとるので、B5やA4サイズがいいでしょう。

 

用紙が複数枚に及ぶときは、全体として前後のつながりから1通の遺言書と確認できれば、契印(割り印)はしなくても構いません。

 

自筆によらない財産目録には、各ページに署名・押印しなければなりません。筆記用具にも規定はありませんが、改ざんの恐れのある鉛筆は避け、万年筆やボールペン、サインペンなどを使用しましょう。

 

■内容はわかりやすい言葉で個条書きに

 

遺言の内容は、誰に何を相続させるのか、遺産をどう分けるのか、遺言者の意思が正確に伝わるように具体的に書きます。

 

難しい法律用語や専門用語を使うよりも、使いなれた言葉で書いたほうがいいでしょう。表題に続いて「遺言者Aは、この遺言により次のように遺言する」「遺言者Aは、以下の通りに遺言する」などと書いてから、遺言事項を書きます。

 

遺言事項は項目ごとに番号をつけて個条書きにすると分かりやすくなります。必ず下書きをして、内容や数字、文字、氏名に間違いがないかどうかをよく確かめてから清書しましょう。

 

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行政書士法人ストレート 代表行政書士

東京都日野市出身。
高校を卒業して建設業・飲食業などの仕事を経験したあとに行政書士試験合格。
相続手続・建設業許可申請に強みがあり、「お客様に寄り添ったお客様目線のサービス」を提供している。

行政書士法人ストレート(https://www.straight-office.com/)
行政書士法人ストレート 相続専門サイト(https://souzoku-straight.com/lp/)

著者紹介

連載行政書士法人ストレートの大槻卓也行政書士が「相続・遺言のポイント」を直球解説!

本記事は行政書士法人ストレートのコラムを転載したものです。

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