空室&家賃滞納も多数…相続した「築古不良アパート」を建て替えたい【弁護士が解説】 (画像はイメージです/PIXTA)

ある男性が、資産家の父親から複数の収益物件を相続しました。そのなかに築古で空室も多く、賃借人の家賃滞納が目立つ「不良物件」が含まれていました。相続人はアパートを建て替えたいと思っていますが、賃借人の退去が問題です。どのように対処すればいいのでしょうか。長年にわたり相続案件を幅広く扱ってきた、高島総合法律事務所の代表弁護士、高島秀行氏が実例をもとに解説します。

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相続した収益不動産に「不良アパート」が…

鈴木さんは、貸マンションを何棟も持っている資産家です。

 

鈴木さんは、ある日突然脳梗塞で倒れて亡くなりました。鈴木さんの遺産は、ひとり息子の太郎さんが全部相続しました。

 

相続してみると、遺産のうちの古いアパートは、賃料が安いうえに、空室率も高く、入居している人も賃料の滞納が多いことがわかりました。太郎さんは古いアパートを、この際建て替えたいと考えています。

 

太郎さんはどうしたらいいでしょうか。

 

①鈴木さんが滞納を容認していたのだから、どうすることもできない。

 

②賃料の滞納に対しては請求して払ってもらうことができる。

 

③賃料滞納額が3ヵ月以上あるのであれば、一定期間内に支払うよう請求して、支払わない場合は契約を解除して立ち退きを求めることができる。

 

親が賃貸物件を持っていた場合、親の生前は、親から管理を依頼してくれれば子どもも管理の状況を聞きやすいですが、親が元気なうちは、なかなか子どもの方からはどうなっているか聞きにくいものです。

 

さて、今回の設問は、そんな親御さんが突然亡くなってしまい、ふたを開けてみたら、相続した物件のうち古いアパートは、空室率が高く、入居者の賃料の滞納率も高いという不良物件だったという事案です。

 

みなさんがこのような古いアパートを相続したら「こんな不良アパートを相続して損した」と思うかもしれませんが、そうとも限りません。

 

持っているアパートなどが古くなったら、建て替えたいと思うのが普通でしょう。その場合、建て替えに立ちはだかるのは「賃借人」です。建物の賃借人は、法律上保護されていますので、古いアパートを建て替えるにあたって出て行ってもらうことは、一般的にはなかなか難しいのです。

 

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高島総合法律事務所
代表弁護士 

1965年生まれ。慶応義塾大学法学部法律学科卒業、1994年弁護士登録。第一東京弁護士会所属。現在、高島総合法律事務所、代表弁護士。

不動産会社、個人の資産家等の顧問を務めており、『相続・遺産分割する前に読む本―分けた後では遅すぎる!』、『訴えられたらどうする!!』、『企業のための民暴撃退マニュアル』(以上、税務経理協会)などの著作がある。

「遺産相続・遺留分の解決マニュアル」をホームページに掲載している。

著者紹介

連載相続専門弁護士が解説!よくある相続トラブル実例集

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