(画像はイメージです/PIXTA)

夫亡きあとも舅姑と同居し、親身に面倒を見てくれた長男の嫁。姑はいたく感謝しており、ぜひ財産を相続させたいと考えています。しかし、同居する家族であっても、息子の嫁には相続権がないため、そのままでは財産を渡せません。思いを実現するには、どんな方法があるのでしょうか。長年にわたり相続案件を幅広く扱ってきた、高島総合法律事務所の代表弁護士、高島秀行氏が実例をもとに解説します。

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面倒を見てくれる、亡き長男の嫁へ財産を渡したい

鈴木陽子さんは、貸マンションを何棟も持っている資産家です。

 

陽子さんは、夫である太一さんをすでに見送っています。お子さんは、長男の太郎さん、次男の次郎さんと長女のゆり子さんですが、太郎さんは病気のため、夫の太一さんより前に亡くなってしまいました。次郎さんとゆり子さんは健在です。

 

長男のお嫁さんの月子さんは、長男が亡くなってからも孫の星男くんと星子ちゃんと一緒に陽子さん夫婦と同居して、太一さんと陽子さんの面倒を見てくれました。

 

太一さんの相続のときは、相続税のこともあり、陽子さんがすべて相続しました。

 

[図表]家族関係図

 

陽子さんは、長男の嫁の月子さんに感謝しており、ろくに顔を出さない次郎さんやゆり子さんよりも、月子さんに財産を残してあげたいと思っています。陽子さんは、どうしたらよいでしょうか。

 

①月子さんは陽子さんの娘ではないので、遺言を書いても月子さんに財産を残してあげることはできない。

 

②月子さんは陽子さんの娘ではないので、養子縁組をすれば財産を残してあげることができるが、次郎さん、ゆり子さんの承諾が必要となる。

 

③月子さんに財産を残すには、養子縁組をしなくても遺言を書けば財産を残してあげることは可能だが、税金や遺留分のことを考えると養子縁組をした上で、遺言を書いてあげた方がよい。

 

 

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