百貨店は撤退!「障がい者用」料理道具コーナーをつくった理由 飯田屋は料理をするすべての人のための料理道具店だという。

料理道具のほとんどは右利き用につくられています。飯田屋には「左利き専用コーナー」があり、キッチンバサミやフライ返し、包丁など品揃えを増やしているといいます。さらに百貨店も撤退したという障がい者向け料理道具のコーナーも作っています。どんな狙いがあるのでしょうか。

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なぜか思わず笑顔になる売り場づくり

■マイノリティも歓喜する売場を目指す

 

一般に販売されている料理道具に、不便を感じる人たちが一定数います。

 

たとえば、左利きの人たちです。そうした「マイノリティ」と言われる人たちが、思わず笑顔になる売場づくりを目指しています。

 

料理道具のほとんどは、実は右利き用につくられています。飯田屋には「左利き専用コーナー」があり、キッチンバサミやフライ返し、包丁など品揃えを増やしています。

 

お玉は、右利き用のものと注ぎ口が反対になっているだけのシンプルな構造です。それでも他店であまり売られていないので、お客様は嬉しそうな笑顔を見せてくださいます。

 

飯田屋には「左利き専用コーナー」があります。
飯田屋には「左利き専用コーナー」があります。

 

 

また、どの料理道具でもプラスチックやセラミックといった非金属製の取り扱いが多いのも飯田屋の特長です。以前、ニッケルアレルギーのお子さんを持つ二人目の神様にご来店いただいたとき、知識のなさゆえ何もご提案できませんでした。その経験から、可能な限り非金属製のものも用意しておきたいと考えたのです。

 

同業者からは「プラスチックは壊れやすく、プロの料理人が買いに来る店にはふさわしくない」とご意見をいただくことがあります。

 

しかし、飯田屋は料理をするすべての人のための料理道具店です。プロの料理人でも、ご家庭の主婦でも旦那さんでも、子どもでも、右利きでも、左利きでも、どんなアレルギーがあっても関係ありません。

 

料理する人はみんな料理人です。だから仕入れるのです。

 

現在、飯田屋では障がい者向けのコーナーをつくっているところです。

 

調べてみたところ、昔は百貨店などに障がい者向けの料理道具の売場があったそうです。しかし現在は、あまりにも在庫回転率が低いためか、ほぼなくなってしまいました。

 

百貨店の場合、一等地にあり賃料が高く、必然的に在庫回転率を高めなければならないなど、さまざまな理由があってのことでしょう。どこも経営が厳しいのが実情です。

 

それならば、微力ながらも飯田屋がつくります。そこにはこんないきさつがありました。

 

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株式会社飯田代表取締役社長

大正元年(1912年)に東京・かっぱ橋で創業の老舗料理道具専門店「飯田屋」6代目。料理道具をこよなく愛する料理道具の申し子。TBS「マツコの知らない世界」やNHK「あさイチ」、日本テレビ「ヒルナンデス!」など多数のメディアで道具を伝える料理道具の伝道師としても活躍。自身が仕入れを行う道具は必ず前もって使ってみるという絶対的なポリシーを持ち、日々世界中の料理人を喜ばせるために活動している。監修書に『人生が変わる料理道具』(枻出版社)。2018年、東京商工会議所「第16回 勇気ある経営大賞」優秀賞受賞。

著者紹介

連載浅草かっぱ橋商店街で営業方針は「売るな」で大繁盛

※本連載は飯田結太氏の著書『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』(プレジデント社)を抜粋し、再編集したものです。

浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟

浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟

飯田 結太

プレジデント社

効率度外視の「売らない」経営が廃業寸前の老舗を人気店に変えた。 ノルマなし。売上目標なし。営業方針はまさかの「売るな」──型破りの経営で店舗の売上は急拡大、ECサイトもアマゾンをしのぐ販売数を達成。 廃業の危機に…

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