インテリアデザインのプロが語る「本物を見極める力をつける」ための考え方

コロナ禍、「おうち時間」の増加で家具や家電など、インテリアにこだわる人は増加傾向にありますが、「本当に自分らしい空間」作りの真髄はどこにあるのでしょうか。本記事では、ライフスタイルショップ「SEMPRE SESIGN」代表取締役会長である田村昌紀氏が、理想的で豊かなライフスタイルについて紹介していきます。

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いいものには背景があり、作り手の思想がある

ものの背景を知ることには意味がある。

 

まず、どんな材料で作られているのか。それから誰が作っているのか。なにより大切なのは、思いを込めて作られている部分はどこなのか。

 

僕が北欧の家具に惹かれるのは、ものの背景が明確であるからなのだ。それはアアルトの生きた時代から現在に至るまで変わらないと感じている。

 

スウェーデンの建築家、ニルス・ストリングが考案した壁掛け収納システムは、1949年にデザインされて以来、70年以上経った今でも人々に愛されている。シェルフの幅は2種類とシンプルで、さまざまな色や素材を組み合わせて、必要な数だけつなげたり重ねたりすることができる。

 

このシステムはスウェーデン国内はもとより、世界中に広がった。ストリング氏なきあとは後継者二人が経営を引き継いでいる。僕が彼らに会ったのは、10年ほど前のことだった。ストリング氏が生み出したピュアな原型を、今の暮らしに合うよう、アップデートしているという。僕らはすっかり意気投合して、親しい付き合いを重ねている。

 

実は日本の市場において、シェルフは難しいインテリアとされている。なぜならシェルフをかける時、壁に穴をあけなければならないからだ。日本では壁に穴をあけるのはあまり良しとされていないが、そういった事情を飛び越えて、ストリングのシェルフはすばらしいと思う。そこには作り手の思想が感じられる。時間をかけて伝えていくうちに、日本でもストリングのファンが増えていった。

 

なにもない壁にこのシェルフをかけると、色のアクセントができて、空間が生き生きとしてくる。なによりユニークなのは、そこに飾るものによって、使い手の個性が現れることだ。単なる「見せる収納」を超えて、使い手の人生をまるごと肯定するような豊かさが感じられる。

 

ストーリーのあるものを毎日見て、日々使うと、それは暮らしの豊かさにつながっていく。そのことを、ストリングのシェルフはそっと教えてくれるのだ。

 

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ライフスタイルショップ「SEMPRE DESIGN」 代表取締役会長

武蔵野美術大学工業デザイン科を卒業後、より良い暮らしの提案ができるようになりたいと日本ベッド製造株式会社で3年間勤め、その後渡米してミシガン州クランブルックアカデミー・オブ・アートに留学。帰国後は田村デザイン事務所を設立し、ドイツの家具メーカーHUKLAの日本進出をサポートする。
そのほかにも、株式会社丸井グループのオリジナルインテリア商品と店舗開発や、株式会社ゼロファーストデザイングループを3人の仲間と興すなど、インテリアコーディネートや家具、室内装飾品の市場調査、開発企画、コンサルティング業務に携わってきた。2002年からは全国の人に暮らしを提案するため独自のネットショップ「SEMPRE.JP」をスタート。今なおファンを増やし続けている。
現在は東京の池尻大橋に本店を構え、世界中からセレクトしたものを扱う。選りすぐりのなかから、生活者がその人らしくいられる空間を提案している。

著者紹介

連載本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

田村 昌紀

幻冬舎メディアコンサルティング

25年間、世界中の美しいデザインを追求し、「SEMPRE DESIGN」の田村氏が辿り着いた、長年にわたって愛用できるものに囲まれて過ごす、理想的で豊かなライフスタイルの真髄。

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