(写真はイメージです/PIXTA)

被相続人の生前に引き出された預貯金などを、使途不明金として、引き出した相続人に請求するためには、どのようにすればいいのでしょうか。ここでは、使途不明金(損害賠償請求、不当利得返還請求)を請求するときの手続きについて、相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士が具体的な事例を交えながら解説します。

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      調査で分かった使途不明金を請求する方法

      使途不明金の請求方法としては、1.交渉、2.裁判があります。

       

      1.交渉で請求する

       

      裁判所を介して手続きをする前に、裁判所を介しない当事者どうしの話し合い(交渉)をすることも多いです。

       

      この話し合いの中で、使途不明金の請求をしたい人は、財産を管理していた相続人などに対し、使途不明金の使途の説明を求めたり、使途不明金のうち、自身の法定相続分に相当する金額の返金を求めたりします。

       

      しかしながら交渉では、請求する側、請求される側で、使途不明金の金額や支払方法について合意ができなければ解決できません。

       

      使途不明金については、被相続人が既に亡くなっていることから、双方の主張がかみ合わず、交渉が決裂することもとても多いです。  

       

      2.裁判で請求する

       

      裁判所における手続きとしては、まず、家庭裁判所での遺産分割調停が考えられます。しかし、家庭裁判所における遺産分割調停は、原則として、「現時点で残っている被相続人の財産を、相続人たちでどのように分けるか」について協議をする場なので、現在残っていない使途不明金をどうするかについては、遺産分割調停では原則として話し合いをすることはできません。

       

      例外として、使途不明金の問題を調停の場で協議することについて、相続人全員の合意が得られた場合には、遺産分割調停においても使途不明金問題を協議することは可能ですが、被相続人の財産を使い込んでいた人が、わざわざ、遺産分割調停での話し合いに応じることは、あまり期待できません。

       

      したがって、使途不明金について問題にしたい場合には、原則として、遺産分割調停とは別に、地方裁判所に対し、民事訴訟を提起することになります。

       

      民事訴訟の場合は、主に、不法行為に基づく損害賠償請求と不当利得返還請求のどちらかの法律構成をとることが多いですが、どちらの構成をとっても、主張を裏付ける証拠が必要となります。

       

      取引履歴や当時の被相続人の生活状況、被相続人と相続人との関係性などを可能な限り、客観的な資料に基づき主張をしていく必要がありますので、しっかりと準備をした上で、訴訟を提起していきましょう。

       

      使途不明金の訴訟では、誰が引き出したのか、引き出した金銭を何に使ったのか、その使途は正当なのかどうかについて審理を行っていくため、細かい議論になったり、大量の領収書が証拠として提出されたりして、訴訟にかかる期間が長くなることが多いです。

       

      当事者どうしで和解ができない場合は、尋問を経たうえで、裁判官が最終的に判断をすることになりますので、訴訟を提起する場合には予め十分な準備が必要です。 

       

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        本記事はAuthense遺言・遺産相続のブログ・コラムを転載したものです。

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