在宅療養に移行する際、食事が十分に取れない状態の場合、病院の医師や医療スタッフから「胃ろう」または「経鼻胃管(けいびいかん)」による人工的な栄養補給の提案を受けることがあります。ただし、医療法人あい友会の理事長であり、現役の在宅医でもある野末睦氏は、経鼻胃管ではなく胃ろうを強くすすめるといいます。その理由について、詳しくみていきます。

それでも経鼻胃管を選択した方がいいケース

それでは、どんな場合に経鼻胃管という選択をするといいでしょう。大きく3つの場合があると思います。

 

1.ごく短期間で食事摂取能力が回復しそうな時

2.胃ろう作成までの時間稼ぎ

3.どうしても胃ろうが作成できず、加えてそれに代わるべき食道ろうや腸ろうも出来ないような時

 

もちろん、人工栄養を投与すること自体を避けるという考えを排除しているわけではありません。

 

そのような考えも尊重すべきでしょうが、人工栄養を投与する場合には、上記3つのケースを除き、経鼻胃管よりも胃ろうからの投与を強くおすすめします。

 

 

野末 睦

医療法人 あい友会

理事長

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