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本記事は、フィデリティ投信株式会社が提供するマーケット情報『マーケットを語らず』を転載したものです。※いかなる目的であれ、当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

わからないことより、知っていること

新型コロナウイルスについて、我々が知っていることは、

 

①(不顕性感染がある以上)新型コロナウイルスとは共存していくほかなく、変異型は必ず出現する
②国境封鎖は「時間稼ぎ」に過ぎず、必ず突破される

 

ということでしょう。

合わせて、

 

③「時間稼ぎ」という人間による反応の間に、3回目のワクチン接種や飲み薬の普及、ワクチンや飲み薬の改良が行われる

 

といった、より積極的かつ効果的な反応が行われることについても、我々は知っています。

 

マーケットに話を移せば、「わからないこと」を認識するよりも「知っていること」を再認識することと、新しい情報によって予測や考えを更新することが、建設的な態度でしょう。

 

確かにマーケットにとって、新型コロナウイルスの出現そのものは「ブラックスワン」か「灰色のサイ」だったのでしょう。

 

しかし、ひとたび発見された新型コロナウイルスは、「ウイルス」として分類され、さらには「コロナウイルスのひとつ」として分類されているわけですから、科学的な蓄積によって対処し、共存することができると考えるのが自然です。

パンデミックからエンデミックへ

パンデミック(国境を超える爆発的な流行)は、自然感染やワクチンによる免疫の獲得によって、エンデミック(感染者の数が比較的安定した継続的な流行)に移行します。新型コロナウイルスについても、多くの科学者は同様の推論をしています。

 

例えば、いわゆる「スペイン・インフルエンザ」(H1N1)はパンデミックの後、季節性インフルエンザ(H1N1)として定着しました(→その後、この季節性インフルエンザは、アジア・インフルエンザ(H2N2)によって駆逐されました)。

 

ワクチンや治療薬の普及を考えると、新型コロナウイルスは現在、オミクロン株を含み、パンデミックからエンデミックへの移行途上と推測されます。

 

ワクチンや自然感染が拡大していけば、波は起きますが、落ち着いていくはずです。マーケットでは、あるリスク要因に人々がだんだん慣れていくものですが、現時点ではオミクロン株も同様と筆者は捉えています。

 

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