(※画像はイメージです/PIXTA)

現在、新型コロナ感染拡大の影響で、在宅医療がスタンダードになりつつあります。麻酔科医から在宅医へと転身した矢野博文氏は書籍『生きること 終うこと 寄り添うこと』のなかで、「最期までわが家で過ごしたい」という患者の願いを叶えるために、医師や家族ができることは何か解説しています。本記事では、矢野氏の体験をもとに、終末期患者のケアについて見ていきます。

 

その場合、重要になってくるのが周りでかかわっている人々と本人との人間関係です。

 

Kさんについて考えてみると、Kさんと私たちをまず結び付けてくれたのはケアマネジャーです。

 

Kさんに怒鳴られながらもKさんのために走り回ってくれました。何度ヘルパーステーションを変更したことでしょう。またヘルパーの皆さんは完璧な仕事を求められたうえに突然自分勝手に暴言を吐き、物盗られ妄想もあるKさんにとても寛容に接してくれました。

 

看護師たちは表面的なKさんの素顔ではなく、Kさんの本質を理解しようと努力してくれました。医療ソーシャルワーカーは行政との橋渡しをしてくれました。Kさんを失望させないように医師もそれなりに努力しましたが、これら全ての職種がうまく噛み合ったからこそKさんの看取りができたのだと考えます。

 

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矢野 博文

 

1957年7月徳島市生まれ。1982年川崎医科大学を卒業。以後病院で麻酔科医として勤務。2005年3月よりたんぽぽクリニックで在宅医療に取り組む。

 

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法』より一部を抜粋し、再編集したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法

改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法

梶川 博、森 惟明

幻冬舎メディアコンサルティング

「脳梗塞・認知症・運動器症候群」 三大疾患 徹底解説シリーズの改訂版! 三大疾患「脳梗塞・認知症・運動器症候群(ロコモ)」を治療・予防することで「寝たきり」と「認知機能低下」を防ぎ、高齢者が自立して健やかな老後…

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