(※写真はイメージです/PIXTA)

うつ病に対して、患者や周囲の人は「本人のやる気や身体的な問題にあるのではないか?」と考えてしまいがちです。しかし療養においては、病気について正しいイメージをもって向き合うことが非常に重要。ここでは、うつ病の方はどんな状態に陥っているのか、そして療養生活で自己治癒力を促進・阻害するものにはどのようなものが挙げられるか、医療法人瑞枝会クリニック・院長の小椋哲氏が解説していきます。

自宅内・外での「ペダルを踏み込んでいく段階」具体例

〈自宅内〉

 

更衣、食事を座位でとる、洗顔、入浴、座位の時間が長くなる、テレビ鑑賞、読書、洗濯機を回す、洗濯物を干す、皿洗いなど

 

〈自宅外〉

 

ごく短時間の散歩、買い物、人混みで時間を過ごす、復職デイケア参加(午後のみ)、復職デイケア参加(午前〜午後)、通勤訓練、リハビリ勤務、復職(残業なし)、就労継続(残業あり)など

 

このプロセスを丁寧にたどると、「チェーンが外れそう」という感覚に熟達できます。

 

そうすると、実際に外れてしまう前に生活を修正し、外れることを防ぐことができるようになります。つまり再発が防止できる、ということです。

 

この自転車の例であれば、うつ病から脱出したあとのイメージまでももってもらうことができます。

 

 

小椋 哲

医療法人瑞枝会クリニック 院長

※本連載は、小椋哲氏の著書『医師を疲弊させない!精神医療革命』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

医師を疲弊させない!精神医療革命

医師を疲弊させない!精神医療革命

小椋 哲

幻冬舎メディアコンサルティング

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