(※画像はイメージです/PIXTA)

半年間の勉強で国立医大合格。無謀とされる挑戦に果敢に挑んだ女性がいる。医師の岩橋晶子氏だ。元々は海外の大学進学を目指し英語を勉強していた同氏が、なぜ突然進路を変更したのか。そしてどのように首席合格を掴み取ったのか。

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将来何をするにしても医師免許はあった方がいい

「浪人してもいいから一回医学部受けてみたら?」その一言から私の医学部受験は始まった。

 

高三の秋時点では、私はオーストラリアの大学を受けるためにTOEFLの勉強をしていた。高校時代にオーストラリアに留学して、世界の広さを知り、グローバルに活躍する人材になりたかったからだ。TOEFLの海外大学進学の基準点を突破し、後は願書を出すだけとなり、渡豪を考えていた矢先だった。

 

「英語はいつでもできる、医者になってからでもできる」

 

そうおっしゃったのは当時通いはじめて数ヶ月しかたっていなかった塾の化学の先生だ。その先生自身、当時医学生で、医師免許を取れる状況にとてもありがたみを感じると語っていた。

 

確かにそうだ。医師免許と言う資格を持っておくのは、今後生きていく上で少なくとも損にはならないだろう。同じく医師として働いていた父にも相談し、将来何をするにしても医師免許はあった方がいいと思うとのことだったため、残り半年間という到底間に合わないであろう期間で、医学部への受験勉強を開始することにした。一浪することも視野に入れてはいたが、まずは半年でどうにかする方法を考えた。

数ⅢC・物理・化学は白紙の状態。模試はE判定

英語はそれまでにも勉強していたが、そもそも理系でもなかった私は、半年間でできうる最小限の勉強に絞って、医学部への受験勉強を開始した。数ⅢC・物理・化学は当然いずれもやってきておらず、私の通う高校では受験指導もないため、全て白紙の状態であった。数ⅢCは青チャートを買うことから始め、物理も高校の教科書に載っている基本的なことしかわからず、化学に至っては有機化学・無機化学の違いすら知らない状態だった。もちろんこの頃受けた模試は、どの医学部でも全てE判定だったのは言うまでもない。

9月から11月は数ⅢCの青チャート、数学・物理・化学

数ⅢCは青チャートを自分でひたすら解きつつ、センター試験レベルの数学・物理・化学を9月から11月まで勉強することにした。

12月以降はセンター国語、倫理を中心に

12月以降はセンター国語・倫理を中心に数学・物理・化学も忘れない程度に勉強した。寝る時間以外はすべて勉強に費やした。もちろん移動時間も、食事の時間もだ。一刻もぼーっとしている時間はなかった。倫理の暗記本を見ながら道を歩いていたときに、前から来る先生に気づかず「お前轢かれるで」と言われたこともある。そのくらい集中しながら片時も教科書を離さなかった。

 

センター試験の数学・物理・化学の勉強は、実際の過去問と河合・駿台が出しているセンター試験問題集を解いて傾向を把握した。国語は現代文の勉強をメインにし、出題者の意図を汲み取ることを意識した。倫理は参考書を一冊に絞り、一問一答形式の覚えやすい教科書を、移動時間などの隙間時間にひたすら覚えることにした。ちなみに倫理のような暗記ものは1周目にざっと目を通して、2週目に細かくチェックしていき、3週目に間違えたところのみに目を通し、4週目は最後の確認で抜けがないかチェックというのが覚えやすい勉強法だと思う。

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