(※画像はイメージです/PIXTA)

ただでさえややこしい相続手続き。国をまたいだ相続が発生すると、被相続人の居住場所をはじめ、確認すべき事項が一気に増えます。本連載では、在日韓国人の方の相続手続きについて見ていきましょう。「どちらの国で何をすればいいの?」といった基礎情報から、実際のノウハウまで、日本経営ウィル税理士法人の顧問税理士・親泊伸明氏が解説していきます。

「相続人の確定」から始まるが…相続手続きの注意点

■日韓国際相続の手続きの流れ

 

日韓国際相続手続きは、[図表3]のように進めて行くことになります。

 

[図表3]

 

まずは相続人を確定する必要があります。在日韓国人の方の相続人を確定するためには、日本で相続人を確定する場合と同様に、被相続人の出生から死亡時までの戸籍(除籍謄本)と家族関係登録簿を揃える必要があります。

 

もし、日本に帰化された方であれば、帰化した以後の日本の戸籍(除籍謄本)と出生から帰化するまでの韓国の戸籍(除籍謄本)や家族関係登録簿を揃えて相続人を確定させることになります。

 

■戸籍に正しい情報が記載されていない場合も…

 

出生から死亡時までの戸籍(除籍謄本)や家族関係登録簿を揃えた後、適用される民法に従って、誰が相続人になるのかを確定させることになります。

 

長く日本で住んでいる在日韓国人の場合、相続人の確定から問題が起きる場合があります。相続人の確定のためには、戸籍や家族関係登録簿を揃える必要がありますが、戸籍と住民票や特別永住者証明書が一致していない場合があります。これは、日本の役所(市役所や区役所)には、出生届、婚姻届、死亡届を提出しているが、韓国の役所や韓国大使館・領事館に届出をしていないためです。

 

日本人の場合は、役所に届出をすると自動的に本籍地の戸籍にも異動が記載されますが、韓国人の場合には、日本の役所に届け出しただけでは韓国の戸籍には異動が記載されません。そのため、相続人であるはずの子供が記載されていないケースもあります。そのような場合には、まず、韓国の戸籍や家族関係登録簿の訂正から行う必要があります。

 

韓国の戸籍制度や家族関係証明制度については、のちの連載で詳しく解説します。

 

■まとめ

 

在日韓国人の方の相続において、相続人を確定させるためには、被相続人の出生から死亡時までの戸籍(除籍謄本)と家族関係登録簿を揃える必要があります。在日韓国人の場合、大使館や総領事館で取得することができますが、当然、韓国語で記載されています。日本の相続手続きで使用する際には、翻訳が必要になります。

 

 

親泊 伸明/しんぱく のぶあき

日本経営ウィル税理士法人 顧問税理士

本稿は筆者が令和3年5月現在の情報に基づき、一般的な内容を簡潔に述べたものである為、その内容の正確性、完全性、最新性、信頼性、有用性、目的適合性を保証するものではございません。実際の判断等は個別事情により取り扱いが異なる場合がありますので、税理士、弁護士などの専門家にご相談の上ご判断下さい。

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