国ごとに違いは?日韓で「相続税の非課税財産」を比べてみると (※画像はイメージです/PIXTA)

ただでさえややこしい相続手続き。国をまたいだ相続が発生すると、「どちらの国の法律に準拠すれば?」といった疑問が湧き出ます。ここでは、日本経営ウィル税理士法人の顧問税理士・親泊伸明氏が、日本と韓国の課税方式について解説していきます。

「日韓の相続税に共通?」非課税財産についての制度

■はじめに

 

前回の記事では相続税が課税されるものとして、生前贈与加算などについてご説明しました。

 

今回は相続財産のうち、相続税が課税されないものとして規定されている非課税財産についてご説明します。

 

■日本の相続税の非課税財産

 

日本の相続税では、第12条に非課税財産が定められており、要約すると次のようになります。

 

(1)三種の神器など、皇位の継承とともに引き継がれるもの

 

(2)墓地・仏壇・仏具・祭具など礼拝の対象とされている財産

 

   ※純金製などの投資物と考えられるものは対象外

 

(3)公益を目的とする事業に利用することが確実なもの

 

(4)亡くなった方が受けていた心身障害者共済制度の給付金の受給権

 

(5)相続人が受け取った生命保険金のうち、500万円×法定相続人の数により計算した金額

(6)相続人が受け取った退職手当金等の金額のうち、500万円×法定相続の数により計算した金額

 

また、租税特別措置法第70条には、国や地方公共団体へ相続財産を寄附した場合にはその財産は非課税とすると規定されています。

 

さらに、個人で経営している幼稚園の事業に使われていた財産で一定の要件を満たすものについては、相続税法施行令附則4でその幼稚園の事業は公益を目的とする事業に該当すると規定されており、上記(3)に該当することとなるため非課税とされます。

 

■韓国の相続税の非課税財産

 

韓国の相続税法においても、相続税を課税しない財産が存在します。

 

韓国の相続税法では、①非課税とされる財産②課税価格に算入されない財産の2種類に分けられます。

 

①非課税財産

 

韓国相続税法の非課税規定には、被相続人の死亡の状況により被相続人が所有していた全ての財産に相続税を課税しないとするものと、法律で規定する一定の要件を満たすことにより相続税を課税しない非課税財産とがあります。

 

<被相続人の死亡の状況により非課税とされる場合>

 

戦死その他これに準ずる死亡、または戦争その他これに準ずる公務遂行中の負傷、疾病による死亡により相続が開始した場合です。

 

この場合には被相続人が所有していた全ての財産について相続税はかかりません。

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    税理士、一級建築士、社会保険労務士、行政書士 

    日韓にまたがる相続につき実績があり、税理士を対象とした各種セミナーや、税理士会認定研修の講師も務める。

    日韓相続支援:https://nktax.or.jp/company/nikkan/

    専用電話:050-5330-1313  日本語・韓国語対応可 担当:李(イ)/崔(チェ・日本名・戸野)

    1956年 大阪市生まれ
    1977年 菱村総合税務会計事務所 入所
    1986年 税理士登録
    2002年 税理士法人関西合同事務所(社名変更:ウィル税理士法人)設立 代表社員税理士
    2017年 税理士法人日本経営とウィル税理士法人が合併、日本経営ウィル税理士法人となる 代表社員税理士
    2020年 同法人代表社員退任、同法人顧問に就任
    2020年 税理士親泊伸明事務所 開業

    著者紹介

    連載「在日韓国人の相続」なかなか聞けない“ほんとの話”

    本稿は筆者が令和4年8月現在の情報に基づき、一般的な内容を簡潔に述べたものである為、その内容の正確性、完全性、最新性、信頼性、有用性、目的適合性を保証するものではございません。実際の判断等は個別事情により取り扱いが異なる場合がありますので、税理士、弁護士などの専門家にご相談の上ご判断下さい。

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