「介護は子どもの義務ではない」が…“有料老人ホーム代”に注意 ※画像はイメージです/PIXTA

それぞれ対象や特徴の異なる「介護施設」について、介護事業を運営する、株式会社アテンド・代表取締役の河北美紀氏が解説します。※本記事は、書籍『身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本』(実務教育出版)より抜粋・再編集したものです。

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「介護のプロに任せる」という選択

親の自宅にいたいという要望や、経済的な面から、在宅介護を希望する方もまだまだ多いと思います。しかし、介護環境や家計の状況などを考えると、親を介護施設に預けてプロに介護を任せるというのも重要な選択肢のひとつです。

 

ご自身の生活スタイルの中に、介護を無理なく組み込むことがもっとも大切です。在宅介護は子どもの義務ではありません。介護離職をしてまで在宅介護を無理に続けないよう、施設介護も検討しましょう。ぜひ、家庭のニーズに合った施設選びをなさってください。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム=特養)

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム=特養)は、常時介護が必要であり、かつ医療依存度がそれほど高くなく、自宅では介護が難しい高齢者のための施設です。食事、入浴などの日常生活の介護が受けられます。

 

原則要介護3以上の高齢者が対象で、介護サービス費用は介護保険適用となり自己負担金額のみで利用できます。最期まで看取ってくれるところが多く、終の棲家としての機能があります。

 

他の施設に比べてリーズナブルであるために申し込みが殺到し、申し込みから入所までの待機期間が他の施設に比べて長くかかります。入所条件は申し込みの順番ではなく緊急性の度合いが基準のため、なるべく詳しい状況を申込書に記載しましょう

 

なお、もっとも緊急性の高い「やむを得ない場合」に該当するのは、「家族による虐待の存在」「衰弱して命の危険がある」「自殺願望がある」などのケースです。

 

また、居住地域にかぎらず隣町などの自宅から少し離れたところ、あるいは遠方の場所も含め、幅広い地域を探してみることも早く入所できるコツのひとつです。入所できる人が要介護3以上に絞られ、都市部は満床のところが多いですが、地方には空いているところもあります。地方の自治体にも問い合わせ、広い視点で探してみましょう。

 

有料老人ホームなどの民間施設

 

有料老人ホームは、食事、入浴、排泄など身体介護の他、家事など生活全般のサービスを行います。特養入所の待機中や在宅介護が難しい場合などに入所を検討しましょう。有料老人ホームは特定施設入所者生活介護と呼ばれ、介護保険法上は在宅介護に属します。以下がおもな種類です。

 

<介護付き有料老人ホーム>

 

介護付き有料老人ホームは、入所金などの金銭的負担が可能であれば、自立した方でも入所可能です。そして要介護状態になれば、その施設に介護サービスがあるため、将来を想定し安心して暮らすことができます。

 

<住宅型有料老人ホーム>

 

住宅型有料老人ホームも、自立と判定された高齢者でも入所できる施設です。そしていざ介護が必要となれば、こちらは介護付き有料老人ホームと異なり、別に訪問介護やデイサービスなどのサービス契約をします。介護サービスの利用頻度によっては、自立で入所したときと支払う額が大きく異なる可能性があります。入所時には介護サービス費も想定しておきましょう。

 

住宅型有料老人ホームの方は、その施設に住んで生活していく権利や介護サービスを利用する権利などを総称した「利用権」を、まとめて前もって購入する「利用権方式」という手法です。入所時のお金が多くかかりますが、月額の負担を減らす効果があります。

 

<サービスつき高齢者住宅>

 

一方、サービスつき高齢者住宅(=サ高住)は賃貸借契約であり、施設に住む契約や食事などの生活する契約、そして介護サービスなどをそれぞれ別々に契約します。入所時の費用は抑えられるものの、月額の費用が大きくなります。親の心身の状態、介護環境、家計の状況から総合的に検討していきましょう。

株式会社アテンド 代表取締役 

2013年介護事業を運営する株式会社アテンド代表取締役就任。

母体のデイサービスは、2017年株式会社ツクイ(東証一部上場企業)主催の介護コンテスト横浜会場にて最優秀賞受賞。

8年間父の介護をした経験と、江戸川区介護認定審査会委員を務めた経験をもとに介護保険外サービス『冠婚葬祭付き添いサービス』を拡大。

メディア実績は、厚生労働省老健事業「サービス活用販促ガイド」、週刊ダイアモンド、シルバー新報、東京都「キャリアトライアル65」、経済界など複数。

著者紹介

連載介護のプロが教える「介護費用節約」ノウハウ

身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本 介護のプロが教える介護保険120%活用マニュアル

身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本 介護のプロが教える介護保険120%活用マニュアル

河北 美紀

実務教育出版

日本における要介護者数は06年で425万人→12年で545万人と、6年で100万人以上増えています。 しかし、これまでの介護本の著者はジャーナリストが多く、現役のプロ介護職や介護事業所経営者が書いた本はほとんどありませんで…

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