前回は、相続を見据えた不動産経営のポイントを説明しました。今回は、不動産経営を長期的に行うという視点で、入居者募集等を委託する不動産会社の選び方を見ていきます。

募集看板を立てるだけでは入居者は決まらない

収益性の高い物件をつくり、それを長期的な視野で運用していくことが、将来にわたって資産を承継していくために大事な点ですが、それを日常的に支えるのが不動産を管理する仕事です。最初の時点で収益性の高い物件をつくったとしても、適切に運営、管理されていなければ収益は落ち、建物の劣化は進みます。

 

たとえば入居者募集ひとつをとっても、不動産会社であればどこでもよいというわけではありません。今はインターネット利用で部屋を探す人が多い時代ですから、募集看板を立てているだけでは入居者は決まりません。

 

インターネット広告でも入居してもらいたい人に応じた内容、写真を用意しなければこれまた無駄。きちんと地域、物件、入居対象者を分析したうえで適切な値付け、広告が行われていなければ、空室は埋められないのです。

安易な値下げは損失を積み上げることに・・・

決まらないからといって安易に賃料を下げる提案をする不動産会社がありますが、賃料値下げは不動産経営の根幹に関わります。他の手段を試したうえでの、最終的な手段であれば分かりますが、そうではなく、最初から値下げという提案には疑問があります。

 

専門家であれば、賃料を下げる前に、なぜ入居者が決まらないのかを明確に分析、そのうえで必要な対策を提案するはずです。その作業がないままに、何でもかんでも値下げすればよいという態度は不動産の専門家としてはいささか力不足でしょう。

 

値下げをして入居させてしまうと、その損失は入居者が退去するまでずっと積み上げられることになります。そうした不利な事態にならないようするためには適正な値付けが必要です。空室を優良な入居者で埋めるためには、広告、値付け、審査、契約と入居者獲得までの各段階それぞれに専門家のノウハウが必要なのです。

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    本連載は、2015年1月23日刊行の書籍『大増税時代に資産を守る富裕層の不動産活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

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    磯部 悟

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