需要高まるクリーンエネルギー分野で競争優位性を発揮
次に「ACエナジー社(ACEN)」を紹介します。こちらは「アヤラグループ」のエネルギー会社で、「アボイティズ・パワー」や「ファーストジェン社」と競合しながら、フィリピン国内最大の発電会社になることを目指しています。同社は石炭火力発電所も運営していますが、風力、水力、地熱などのクリーンエネルギーへの投資を加速して比率を50%にまであげていく計画です。
フィリピンでは、国の政策で新規の石炭火力発電所は建設できないことになっていますので、クリーンエネルギーへの需要は莫大です。人口が1億5000万人に増加していく国の電力需要が巨大であるのはいうまでもなく、その中でアヤラ財閥というフィリピン最強財閥グループに属する「ACエナジー社(ACEN)」は、膨大な設備投資が必要な発電所ビジネスの中で大きな競争優位性を有しています。
フィリピン第3の通信キャリア、資本提携で躍進か
「DITOテレコム」は「グローブテレコム」「PLDT」につぐフィリピン第3の通信キャリアとして新規に市場参入した会社です。毎年10億ドル相当の設備投資を実施し、フィリピン全域の25%のエリアをカバーして行きます。資本業務提携している「チャイナテレコム」と親会社である「ウデナグループ」の資金の裏付けがあることが強みです。
東南最大のニッケル生産者…インフラ整備が追い風に
最後に「ニッケルアジア(NIKL)」です。同社はフィリピンで最大のニッケル生産者であり、東南アジアでも最大のニッケル生産者のひとつです。社会のクリーンエネルギーへの移行に伴う電気自動車へのシフトやアメリカや中国での巨大なインフラ投資、そしてフィリピンのビルド・ビルド・ビルド政策(交通インフラ整備計画)などの追い風に乗って、長期的な成長を享受していくのではないでしょうか。
フィリピン市場の10バガー株について見てきましたが、これから高度経済成長ステージ踏み込むフィリピンにおいては、多くの10バガー株が出現してくるのではないかと期待されています。
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