写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏によるフィリピン株式レポート。今週は、10バガー(テンバガー)株になるような、成長が見込める企業をピックアップしていきます。

日本の高度成長期のような発展が見込めるフィリピン

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10バガー株は株式投資の世界では、皆が夢見るものです。フィリピンはこれから日本の1970年代、80年代の高度成長期に入っていく国と認識されていて、長期的に大きな経済成長をしていく国と認識されていますので、その国の株式市場にも当然関心が高まってきているわけです。

 

日経平均で見てみると、1970年1月末が2251円で、バブル期の最高値38915円をピークに落ち込みましたが、現在28000円程度ですので、1970年1月からみるとバブル時の最高値が17倍、現在の株価水準でも12倍です。フィリピン株式市場は、これから、このような大きな成長が見込まれています。

 

そんなフィリピン株式市場の中で、今週はフィリピンの10バガーとなりうる銘柄を見ていきましょう。

「小売り×不動産」で事業拡大を目論む食品スーパー

まず「メリーマート(MM)」という食品スーパーチェーンです。昨年1株1ペソでIPOした銘柄ですが、IPO後3日間連続ストップ高をつけ、8.56ペソまで急上昇して有名になりました。現在は30~40店舗の食品スーパーを展開する小型銘柄ですが、今後10年間で1000店舗まで拡大するという壮大な計画を発表しています。フィリピンのように人口が1億人から1億5000万人に増加していき、GDPや人々の所得が毎年6~7%増加していく国だからこそ可能となるダイナミックな事業計画です。またこのビジネスモデルはコロナ禍で外食需要が激減する中、むしろ優位性が出てきています。

 

同社のオーナーは大手ディベロッパーである「ダブルドラゴン社(DD)」と同じEdgar J. Sia氏です。5年ほど前にIPOした「ダブルドラゴン社(DD)」の株価は2ペソからスタートし一時80ペソまで跳ね上がりました。その後コロナでショッピングモールを展開する不動産株が軒並み下落し、現在は10ペソくらいまで下げていますが、フィリピンの中では、凄腕ビジネスマンとしてのEdgar J. Sia氏のビジネスには常に高い関心を集めています。

 

「メリーマート(MM)」の強みの一つは、グループ会社である「ダブルドラゴン社(DD)」の存在です。現在の店舗は、ほとんどが、同社開発エリアです。1000店舗展開というアグレッシブな計画を打ち出せるのは、フィリピンで最も勢いのあるディベロッパー「ダブルドラゴン社(DD)」の開発物件の好立地に優先的に出店できるということが競争優位性です。まさに小売と不動産の相乗効果をフルに効かせて、高度経済成長するフィリピンで事業拡大していくという成長ストーリーです。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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