(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルスの第4波は、ベトナムの不動産市場にも影を落としています。郊外の戸建てやマンションが注目される一方、新規感染者の約8割を占める南部地域と感染者の少ない北部地域では市場の動きに差が現れてきました。また、全体的な不動産価格の上昇にも、一筋縄ではいかない複雑な事情が潜んでいます。南部ホーチミンを拠点とし、不動産ビジネスを展開する徳嶺勝信氏が解説します。

あえて勧めるなら、ハノイ市の新規マンションだが…

筆者の私見では、現在売出し中もしくは売出し予定のマンション(コンドミニアム)は、法的規制や、感染流行の影響による新規供給数が不足で価格下落が抑えられているだけで、決して消費が活発だからではありません。逆に需要は限られており、一部の資産家のみの市場となっています。

 

その証拠に、これから売り出される新規物件は、3万米ドル/m2を越えるラグジュアリークラス(超高級)、1万米ドル/m2を越えるハイクラス(高級)の供給が予定されています。さすがに、一般庶民ではとうてい購入できないレベルです。逆に、多くの庶民が求めているのは1000米ドル/m2以下の手頃な価格帯ですが、都市部ではほぼありません。

 

現状での外国人向けの不動産市場としては、正直、率先してお勧めできる新規物件はありませんが、新規マンション(コンドミニアム)であればハノイを勧めます。ホーチミン市とくらべたら、価格的にはまだ収益を得られる可能性があるからです。しかし、見極めは非常に重要となります。

 

その他、マンション市場以外は致命的です。とくに土地、戸建て市場は下落が続いており、不良債権が増えています。とはいえ、この不良債権処理を見据えて物件を購入する資産家も多く存在するのも事実です。

 

 

徳嶺 勝信
VINACOMPASS Co., Ltd.
General Director

 

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