(※画像はイメージです/PIXTA)

東大受験を考えるうえで、もっとも基本かつ重要なのは「学習習慣」だという。意外にできていないのが毎日の勉強の習慣化。さらに「6年間で大学に合格する」というシンプルな目標から逆算して、勉強していけば東大合格も可能だという。※本連載は、和田秀樹氏の著書『公立・私立中堅校から東大に入る本』(大和書房、2019年2月刊)より一部を抜粋・再編集したものです。

勉強が習慣化されると勉強しないと不快になる

勉強も同じです。

 

勉強が習慣化されると、勉強していないとバカになったような不快感を覚えるのです。

 

まずは、この状況を早めに作っておくことが大切です。

 

とはいえ、押しつけで上手くいくほど勉強の習慣化は単純ではありません。それは大人の多くが同意するはずです。

 

私自身、学生時代に完璧に学習が習慣化されていたかといえば、そこまでの自信はありません。社会に出て、このように書籍を執筆するようになり、幸か不幸か長らく「大学教授」という肩書きも持たなかったことから、実力がすべての世界で生きていくために、知らず知らずのうちに、勉強が習慣化されました。毎日、本を読んだり、調べ物をしたりしていないと、バカになったような気がして耐えられないようになったわけです。

 

中学から6年計画で東大受験をスタートする場合、最初は、1日1時間程度の家庭学習をこなしていくことが重要になります。

 

まずは、「できる」という実感が肝心です。モチベーションを維持しながら基礎的な学力をつけるのが先決です。

 

私がコンサルタントをしている磐城緑蔭高校では、生徒数が1学年20人もいないにもかかわらず、3年連続で福島県立医大への合格者を送りこみ、東大模試でA判定をとる生徒も出てきています。これはけっして、何か特別なことをしたわけではありません。

 

「6年間で大学に合格する」

 

というシンプルな目標から逆算して、最初の半年は基礎的な学力の獲得に注力したことが非常に大きかったのではないかと考えています。

 

中学受験を経験しなかった場合は、まずは中学受験経験者との実力差を埋めるのが先決です。

 

中1の前半は、中学受験用の計算問題集と国語の読解を繰り返す方法がもっとも有効です。そこで1日1時間程度の宿題を毎日継続してもらうところから始めました。

 

数学に関しては、あえて中学受験用の図形の問題に取り組む必要はありません。

 

文章から式をつくる「文章題」と呼ばれる形式の問題を繰り返すことが肝心です。

 

中学受験のように方程式を使ってはいけないというルールにとらわれず、文章から方程式を作ってもかまいません。この、文章を式に変えていくトレーニングは重要です。

 

学年が上がるにしたがい、徐々に勉強時間を増やしていきましょう。

 

 

和田 秀樹

和田秀樹こころと体のクリニック 院長

 

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公立・私立中堅校から東大に入る本

公立・私立中堅校から東大に入る本

和田 秀樹

大和書房

教育書を多数執筆し、多くがベストセラーになっている実績をもつ和田秀樹氏の渾身の書。 2020年の入試改革への備えにもふれ、具体的なノウハウを数多く入れた。 いわゆる「地頭のいい子」でなくとも、東大を目指せる、合…

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