(※写真はイメージです/PIXTA)

情報通信技術の進化により、住む場所に関係なく仕事ができるようになりました。ビジネスパーソンにとっては「仕事の未来」を予測して行動するのも重要な生存戦略になるでしょう。今後より需要が高まると考えられるのは、どんな仕事なのでしょうか? ※本記事は、谷本真由美氏の著書『日本人が知らない世界標準の働き方』(PHP研究所)より一部を抜粋・再編集したものです。

欧州でも「理数系・技術系」が高収入かつ将来有望

理数系や技術系の報酬が高く、条件も良いのは、アメリカだけではなく、イギリスでも同じです。図表2はイギリス統計局による様々な職業の年収の中間値です。最も高いのは裁判官など法律関係の仕事ですが、ついで、電気工学技師、金融機関管理職、金融機関のマネージャーなどの報酬が高くなっています。
 

出典:ONS 年次労働時間および収入統計 https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/31786/10-1334-manufacturing-in-the-UK-supplementary-analysis.pdf
[図表2]特定の技術職と非技術職の2009年の中間総年収 出典:ONS 年次労働時間および収入統計
https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/31786/10-1334-manufacturing-in-the-UK-supplementary-analysis.pdf

 

欧州の学生や、欧州に留学する学生は、このような「良い仕事」の傾向を機敏に感じ取っているようです。若者の失業率が高いため、それだけどんな仕事をするべきか、真剣に考えているのでしょう。

 

欧州や、その他の国では、日本と異なり、大学や大学院での専攻が就職に直結していることが少なくありません。そのため、大学や大学院での専攻は、将来つきたい職業に関連したものにする人が多いのです。

 

以下は、欧州の大学で、英語で提供されている修士号の専攻のリストですが、約3割はビジネス&経済で、ついでエンジニアリング&技術だというのが興味深いです。つまり、「最高の仕事ランキング」で示されたように、数学系や技術系の仕事は需要があるので、希望する学生が多く、授業を提供する大学院が多いのです。

 

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<博士号の専攻のリスト>

ビジネス&経済:28%

エンジニアリング&技術:21%

社会科学:13%

自然科学:9%

人文&芸術:8%

生命科学&医療:6%

 

出所:“English-Taught Master’s Programs in Europe: New Findings on Supply and Demand”(http://www.iie.org/en/Research-and-Publications/Publications-and-Reports/IIE-Bookstore/English-Language-Masters-Briefing-Paper)

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谷本 真由美

公認情報システム監査人(CISA)

日本人が知らない世界標準の働き方

日本人が知らない世界標準の働き方

谷本 真由美

PHP研究所

「働き方」にこれほど悩むのは日本人だけ⁉ 好評ロングセラー、『日本人の働き方の9割がヤバい件について』を大幅に加筆してアップデート! 日本、イギリス、アメリカ、イタリアの現地組織での就労経験を持つ著者が、海…

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