要旨
現在、新型コロナのワクチン接種は進んでいるが、デルタ株(インド型)などの変異株の拡大もあり、コロナ禍の収束は見通せない。東京では、4回目となる緊急事態宣言が発令され、オリンピックが無観客で開催されている。他にも、さまざまなイベントが中止や、観客数の制限などに追い込まれており、昨年に続いて“楽しめない夏休み”となっている。その分、エンターテインメントとして、宝くじへの注目度が高まっているはずだ。
7月13日から発売されているサマージャンボ宝くじは、最高当せん金が1等前後賞合わせて7億円と高額だ。この7億円という金額は、5つあるジャンボ宝くじのなかでも、年末ジャンボの10億円に次ぐもので、まさに宝くじの“夏の陣”が、盛況を迎えているといったところだろう。
今回のサマージャンボ宝くじには、昨年から変更されている部分もある。その変更点をみながら、今年は何を狙うべきか考えてみよう。
ジャンボは1万円以上の当せん本数が6割以上増加
サマージャンボ宝くじには、他のジャンボ宝くじと同様、「ジャンボ」と「ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞合わせて7億円」のうたい文句で発売されているのは、サマージャンボだ。これに対して、サマージャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて5000万円となっている。
それでは、サマージャンボは昨年と比べて、何が変更となったか。主な変更点は5つあげられる。
(サマージャンボの主な変更点)
(1)3等(当せん金100万円)の当せん本数が、1ユニット(=1000万本)あたり30本から10本に減少
(2)4等(当せん金5万円)が新設され、当せん本数は1ユニットあたり100本とされた
(3)5等(当せん金1万円)の当せん本数が、1ユニットあたり6000本から1万本に増加
(4)これらの結果、1ユニットあたりの当せん本数は110万6134本から111万214本に増加
(5)1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、141.99円から144.49円に2.5円増額
この中で特に目を引くのが、(3)の5等1万円の当せん本数が増加した点だ。これにより、1万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニットあたり、昨年の6134本から、今年は1万214本へと、6割以上増加している。
ただし、1万円以上の当せん金が当たるには、平均して、くじを980枚(29万4000円)も買う必要がある。やはり、サマージャンボは当せん金1万円を目指すというよりも、1等前後賞合わせて7億円を狙うための宝くじと位置づけられるだろう。