どこが悪いのか説明しなきゃ、わかるわけないだろう!
Aさんは交通事故の後遺症に悩まされていました。追突された際に腰椎を痛めており、梅雨時には腰痛に悩まされることもしばしば。あるとき、その痛みに耐えかねて、地元の整形外科病院に行ったそうです。その病院の先代院長は近所でも評判の優しい医師だったのですが、高齢だったこともあって、息子に跡を継がせました。この息子はアメリカの大学にある医学部を卒業しており、優秀らしいというもっぱらの評判でした。そうしたこともあったので、その病院を訪れたそうなのですが、医師の対応に驚かされたといいます。
初診の問診票に症状を記入し、しばらく待っていると診察室へ呼ばれました。挨拶をして座ると、おもむろに医師に「どこが痛いの」と言われたそうです。問診票に記入したのに、と思いながらも、交通事故で痛めた腰椎のことを話し、痛みが辛いことを伝えました。するとなぜか医師は「そんなことは聞いてないよ。どういう風に痛むのか説明してもらいたいんだよ」と怒り出しました。
なんで怒られているのか不思議だったAさんでしたが、腰痛について詳しく自己症状を説明したそうです。すると今度は「レントゲン写真を見て判断するから、自己分析はいらない」とまた叱られてしまいました。
レントゲン写真を見た結果、医師の診断はAさんが説明したことと同じようなこと。検査したからはじめてAさんの状態がわかり、診断できたというようなことを言われました。
Aさんは、それなら最初にいろいろ説明させなきゃいいだろう、と不満を抱えたまま、その医師への信頼感は消え失せ、別の病院に変えたそうです。