(※画像はイメージです/PIXTA)

インターネットで簡単に、クリニックの評判をチェックできる現代。口コミやレビューは集患・集客に直結します。どれだけ医師の腕がよくても、スタッフの対応に問題があればクリニックの悪評に繋がりかねません。自身もクリニックを経営する医師であり、数多くのクリニックのコンサルティングを行ってきた蓮池林太郎氏が、繁盛するクリニック経営のポイントを解説します。

クリニックの評判を落とさない「7つの接遇ポイント」

それでは、評判を落とさない接遇のポイントを7つに分けて、具体的に説明します。医療事務、看護師などのスタッフがすぐにできることばかりです。

 

(1)笑顔 

 

人間は初めて行く場所で、本能的に不安を感じるようにできています。特に病気で心が落ち込んでいるときは、なおさら不安でしょう。

 

クリニックのスタッフが笑顔で接していれば、自分を受け入れてくれるという安心感、話しかけても親切に答えてくれるという安心感を感じます。

 

口角を上げることにより、表情が柔らかくなります。

 

また、マスク着用時であっても隠れている口元を含めて、笑顔でいることが大切です。目だけで笑顔でいることはなかなかできません。目だけで笑おうとすると、作り笑顔になってしまいがちです。

 

(2)アイコンタクト 

 

しっかり1秒間ほど患者さんに目を合わせてアイコンタクトすることが大切です。

 

つい忙しいと、次の行動をするために患者さんが目線を外す前に外してしまいがちですが、できれば患者さんが目線を外してから外すようにします。

 

(3)身だしなみを整える 

 

基本的なことですが、髪型を整えて、制服や白衣の清潔を保つなど、身だしなみを整える必要があります。

 

服装の規定を設けて、化粧や髪型が派手になりすぎないように気をつけた方がよいでしょう。

 

(4)名前を繰り返して呼ぶ 

 

山田太郎さんという名前であれば、「山田さん、山田太郎さん」とお呼びすることで、聞き間違いを防ぐことができます。自分が呼ばれたようで実際には呼ばれていなかったり、呼ばれていたのに気づかなかったりすることはストレスになります。

 

姓のみを呼ぶ場合は、同姓や似たような苗字の別の方が診察室に間違えて入ってしまうリスクもあります。

 

プライバシーを重視し、1人ずつ番号の書かれた紙を発行して、番号で呼ぶシステムを導入しているクリニックもあります。

 

(5)ゆっくりわかりやすく説明する 

 

新規患者さんにとっては、初めて訪れるクリニックであり、少なからず緊張しています。緊張のため説明が頭のなかに入ってこないこともあるでしょう。

 

早口にならないように注意しながら、ゆっくりわかりやすく説明する必要があります。

 

複雑なことであれば、紙とペンで説明してもいいかもしれません。

 

(6)クッション言葉を使う 

 

忙しいときにはつい省略してしまいがちですが、「お手数おかけしますが」「恐れ入りますが」などのクッション言葉を使うと丁寧な印象になります。

 

(7)次のことをする前に1秒間ほど待つ 

 

患者さんに保険証をお返しする、診察券をお渡ししたあとなどに、次のことをする前に「1秒間ほど待つ」ことで、丁寧な印象になります。

 

特に忙しいときほど急ぎがちですが、そういうときこそ待つことが大切になります。

スタッフが「余裕を持って接遇できる」仕組みを作る

医療事務や看護師などスタッフとしても肉体的にも精神的にも疲れてきってしまっている状態では、どうしても接遇の質も落ちてしまいがちです。

 

クリニックとしても、忙しくなりすぎないようにある程度人数のスタッフを確保する、早番・中番・遅番などのシフト制を導入するなど、余裕のある状態で接遇できる仕組みを作ることが大事になります。

 

 

蓮池 林太郎

新宿駅前クリニック 院長

 

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