いくら評判がいいクリニックも「待ち時間」が長いと…
患者さんがクリニックを受診したとき、最も不満に感じるのは待ち時間が長いことです。
いくら評判がいいクリニックでも、待ち時間が長いと患者さんの満足度が下がり、他のクリニックにかかりつけを変えてしまう場合もあります。
待ち時間は受付や会計でも発生していますが、多くは医師の診療がボトルネックとなり、最も多くの待ち時間が発生しています。
待ち時間を減らすためには、どうすればいいのでしょうか。
医療事務や看護師にできることはしてもらい、医師は医師しかできない業務に集中することが重要です。
医師にしかできないこととは、主に「診療」です。しかし「診療」もそれぞれ「問診」「検査」「説明」「処方せんの発行」などに分けることができます。
詳しい例を挙げると、
●問診
●検査の指示
●診断や治療法の説明
●処方せんの発行
などの行為は、医師がおこなわなければいけません。
しかし、
●問診票の入力(医療事務)
●診療前の問診(医療事務)
●電子カルテの入力(医療事務)
●検査伝票の記入(医療事務or看護師)
●検査(看護師)
●説明の補足(医療事務or看護師)
●処置(看護師)
●食事指導(看護師or管理栄養士)
などは看護師や医療事務がおこなうことができます。
これらを医師がおこなっているクリニックも少なくありません。しかし、医師でなくてもできることを看護師や医療事務に任せれば、患者さん1人あたりの診察時間が短くすることができます。同じ時間でも、より多くの患者さんを診療できるようになれば、待ち時間を減らすことが可能となるのです。
現在、診療に紙カルテを使っているのであれば、電子カルテを導入することにより、診療スピードがアップします。
薬と病名のセットを作っておくことで、病名を入力する負担が減ります。患者数の多いクリニックなら、医療事務の1人分の人件費削減になることもあります。
問診票や外出…患者に待ち時間を感じにくくさせるコツ
問診票を書いてもらうことで、患者さんの症状をスムーズに把握できます。診察前に患者さん自身も経過を整理できますし、問診票のチェック項目を埋めることで、自覚症状が薄かった事項についても再確認する機会となります。
待ち時間のボトルネックになってしまっているのが医師の診療のため、問診票の記入によって診察の開始が遅れるわけでもありませんし、逆に、問診票を書いている時間は、その分待ち時間を感じにくくなります。
同様に、新規患者さんにはクリニックのパンフレットを渡すことをおすすめします。待合室で待っているあいだにクリニックについて詳しく知ってもらうことができますし、院長あいさつなどがあれば、親近感を持ってもらう機会になるかもしれません。
持病の相談につながる可能性もあり、別の病気になったとき受診しやすくなります。パンフレットを自宅や職場に持ち帰り、家族や友人への口コミのきっかけになることもあります。
ある程度の枚数を注文すれば1枚あたり数円ですので、費用もあまりかかりません。
また、明らかに混雑していて待ち時間が長くなってしまうときには「いつまでに戻ればいいか、戻ってきたら必ず受付に声をかけてもらう」などを伝えたうえで、患者さんが外出できるようにする、という手もあります。
外出できれば、近所で買い物をしたり、カフェでゆっくりしたりと、時間を有意義に使うことができるため、患者さんは待ち時間を感じにくくなります。
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