予定が「何もない時間」は子どもの成長のために最重要
子どもの能力を伸ばしたいと思う時に、親である私たちは、何かをプラスしようと思います。学習塾だったり、英語塾だったり、スイミングだったり。
もちろんそれらを学ぶことで、子どもの能力は伸びます。しかし、それらを学ぶことで失うものがあることを忘れてはいけません。では、失うものとは何でしょうか?
「時間」です。1日が24時間であることは、すべての人に共通です。大人も子どもも1日は24時間です。
大人にとって「何もない時間」は無駄な時間かもしれません。私は何も用事がない時間に、ぼーっとしていると少なからず罪悪感を覚えます。しかしその感覚を子どもに当てはめるのは少し危険だと思います。子どもにとって「何もない時間」は成長のためにかかせない時間だからです。
しかし、現代の子どもは忙しい。習い事をいくつも抱え、月曜日はA、火曜日はB、水曜日は…のように毎日スケジュールが埋まっている子どもも少なくありません。なかには、1日に2つの習い事を掛け持ちしている子もいます。
一見、無駄な時間がなく充実しているように見えます。しかし、そんな子どもたちの中には疲れ切っている子どももいるのです。
子どもは忙しすぎると、習い事を消化試合のようにこなすだけになります。もしあなたのお子さんが、
「次は何をすればいい? 」
と聞くようになったら、要注意です。子どもの体は夜眠っている時に成長します。だから子どもにとって十分な睡眠は、絶対に必要なものです。
子どもの能力は「何もない時間」に成長します。だからあえて「何もない時間」を作ってあげることが必要なのです。
「何もない時間」を与えずに、どんどんスケジュールを入れると、子どもは「吸収するモード」を停止して、「消化するモード」に変化します。
子どもの心が「消化するモード」になってしまったら、勉強も英語もスイミングも、十分吸収することはできません。子どもはただの消化試合で疲れきってしまいます。
お子さんの1週間のスケジュールを決める時、まず初めに「何もない時間」をスケジュールに入れましょう。そのあとで、習い事やイベントや勉強のスケジュールを入れるのです。
休みの日ごとにお出かけをする必要はありません。たまには家族で、「何もせずのんびり過ごす時間」を楽しんでください。
河村 京子
母学アカデミー代表
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