寝たきりの前兆…40代からの「ロコモ度」をセルフチェック (※写真はイメージです/PIXTA)

内閣府によると、日本人の平均寿命は男性で80.98歳、女性で87.14歳。しかし「健康寿命」となると男性は72.14歳、女性は74.79歳。つまり亡くなるまでの10年前後は、なんらかの健康トラブルを抱え、介護や介助を受けなくては生活できない状態になっているということです。健康寿命を伸ばすにはどうすれば良いのでしょうか? 寝たきりの原因、前兆から探ります。

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「ひざの痛み」は侮れない…要支援・要介護になる原因

加齢とともに体の機能や体力は低下していきますので、何事も若い頃のようにはいかなくなります。それでも健康が保たれてさえいれば、ゆっくりでも自分の力でなんでもこなすことは可能です。

 

しかし、ひざ痛を抱えていると、歩くことがしんどいために外出を控えるようになり、運動不足からますます筋力や体力を衰えさせてしまいます。そうなると、家の中でもカーペットにつまずくなどちょっとした段差で転倒して骨折をしたり、打ちどころが悪ければ生命に関わる事態を招きます。

 

実際に、ケガをして療養している間に、さらに筋力が低下して自分の力では動くことがままならず、介護や介助が必要な状況になってしまうケースが多いのです。

 

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、要支援・要介護の原因の1位は認知症、2位は脳血管疾患、3位は高齢による衰弱、4位は骨折・転倒、5位は関節疾患となっています(図表1)。4位と5位に運動器の疾患が続き、この両者を合わせるといわゆる「運動器疾患」の占める割合が最も多いのです。

 

厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」より改変
[図表1]要支援・要介護の原因 厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」より改変

 

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介護が必要になる前の「ちょっとした衰え」をチェック

運動器疾患とは、体を動かすのに必要な骨や筋肉、関節、神経などの運動器に障害が起こった状態をいいます。これにより「立つ」「歩く」といった移動機能が困難となり、寝たきりになるリスクが高くなる状態を「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群:通称ロコモ)といいます。

 

ロコモの原因は、骨であれば骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や骨折、関節であれば変形性膝関節症、筋肉であればサルコペニアが挙げられます。変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減って骨が変形する病気です。サルコペニアは、加齢に伴って筋肉量が低下する状態をいいます。

 

例えば、ペットボトルのフタを開けるのに苦労する、横断歩道を青信号で渡りきれない、といった状況がこれに当たります(図表2参照)。したがって、健康寿命を延ばすうえでもロコモ対策は欠かせません。

 

出典:日本整形外科学会「ロコモパンフレット2020年度版」
[図表2]ロコモ度チェックシート 出典:日本整形外科学会「ロコモパンフレット2020年度版」

 

ところが、現代社会は文明の発達によって昔に比べて何事も便利になり、快適な生活が送れるようになったことで運動量がだいぶ減少しています。機能性の高い電化製品の普及によって家事はラクになりましたし、交通手段の発達で移動には車、電車、バスを利用して目的地の近くまで行けますから、歩くなど体を動かす機会がめっきり減っています。

 

体を動かさなくなったというのは、筋肉を使っていないことを意味します。ですから意識して体を動かすようにしなければ、筋肉はどんどん衰えていきます。こうした、ふつうの生活自体がロコモになる一因になっているのではないかと思われます。

 

しかし、ロコモになっていたり、すでに病状が進行していても、便利で快適な生活が送れていますので、日常生活に支障をきたしているとは本人も自覚していないケースが多いのです。これが、要介護の原因を最も多く占めている要因でもあります。

 

最新の研究では、介護が必要になる前の「ちょっとした衰え」に早く気づき、その時期をどう過ごすのかが、健康寿命を延ばす鍵になることが分かってきました。ですから「年のせい」で済ませるのではなく、自分の体に意識を向けて弱いところは強化し、きちんとメンテナンスをして良い状態を保てるようにする努力が必要です。

 

特に運動器は、文字通り運動するための器官なので、年齢に関係なく体を動かすことで強化されます。

 

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いずれ歩行困難に…40代から増える「ひざの病気」

40歳を超えた頃から、徐々にひざの痛みを訴える人が増えてきます。ひざ痛を生じる病気はいくつかありますが、最も多いのは「変形性膝関節症」です。

 

厚生労働省の調べ※1によると、変形性膝関節症の自覚症状がある人は約1000万人、自覚症状はなくてもX線撮影(レントゲン)を行うと診断される潜在的な患者は約3000万人にも上ると推定されています。

 

発病率は高齢になるほど上がっており、80代では約7割以上が患っているとされていますので、高齢化が進む日本ではさらに患者数が増加すると考えられます(図表3)。

 

出典:古賀良生編『変形性膝関節症―病態と保存療法』南江堂、2008年
[図表3]変形性膝関節症の年齢・性別割合 出典:古賀良生編『変形性膝関節症―病態と保存療法』南江堂、2008年

 

また、男女比で見ると50歳以降では、女性のほうが男性よりも1.5~2倍多いことも分かっています。

 

ただし、若い人には発症しないというわけではありません。例えばひざの靭帯(じんたい)や半月板(はんげつばん)を損傷した経験のある人は、変形性膝関節症の発症リスクが高まるという報告※2もあるのです。特に激しいスポーツを日常的に行っていた人は、若くても発症の可能性があるので注意が必要です。

 

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、病名が示す通り膝関節がしだいに変形し、痛みや炎症を起こす病気です。軟骨がすり減っていくことで、膝関節を構成している上下の骨の隙間がだんだん狭くなっていきます。

 

進行すると内側の骨がむき出しになって直接触れることから、それが刺激となって関節面の骨が硬くなる骨硬化(こつこうか)が起こったり、骨のへりに骨棘(こつきょく)というトゲのような突起ができます。これが、さらに刺激となって痛みや炎症がひどくなり、歩行困難になってきます。

 

※1 厚生労働省「介護予防の推進に向けた運動器疾患対策について 報告書」平成20年7月 介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会

 

※2 「Anterior cruciate ligament reconstruction and knee osteoarthritis」Nikolaos K Paschos, World J Orthop. 2017 Mar 18; 8(3): 212–217.

 

 

松田 芳和

まつだ整形外科クリニック 院長

 

 

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まつだ整形外科クリニック 院長 

1994年、富山医科薬科大学(現富山大学)の医学部卒業。アメリカでの研修・留学を経験。

2006年には膝専門医が選ばれるJohn. Insallトラベリングフェローに、アジア・環太平洋代表として選出(当時日本人として2人目、世界では毎年4名)。

2007年には日本整形外科学会代表としても選出される(毎年1名)。

2010年に医療法人社団nagomi会を設立し、当法人の理事長を務めるとともに、日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本医師ジョガーズ連盟所属ランニングドクター、埼玉県ラグビー協会メディカル委員、一般社団法人健康スポーツ研究会会長など多くの役職に就く。

2020年からは城西大学薬学部客員教授に就任。国内外の学会発表、論文多数あり。

著者紹介

連載ひざ革命~最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

※本連載は、松田芳和氏の著書『ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

松田 芳和

幻冬舎メディアコンサルティング

ひざ痛の予防から再生医療まで。 人生100年時代を豊かに生きるための「ひざ寿命」の延ばし方を徹底解説。 昨今、「健康寿命」の重要性が問われています。 人生100年時代といわれて久しいですが、その生活の質を左右す…

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