(※写真はイメージです/PIXTA)

合同会社4U International代表・中田聡喜氏の書籍『個人М&Aのススメ』より、一部抜粋・編集し、会社員が課題にどう取り組んでいくべきなのか、自身の体験を基に解説します。

 

食器洗いも同様です。500商品×1秒早くなるだけでさらに8分、トータル16分の余裕ができます。16分もあればできることはたくさんあります。お客様との会話にその時間を使うこともできます。一言多く必要な接客ができるかもしれません。そして、その接客がお客様の支持を得ることにも繋がっていくのだと感じました。

 

イチロー選手は「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただ一つの道だ」と言います。細部をおろそかにせず一つ一つを大切に積み重ねることがすべての成果に繋がっているのだと実感しました。

オペレーションを速くする=遅い原因を深く分析する

また、オペレーションの速さは身体能力だと思っていましたが、それだけではないと感じてきました。体を動かすことを細分化して遅い真因(ボトルネック)までたどり着かないことには速くはならないからです。

 

オペレーションを速くするということは、単に動作を速くするのではなく、遅い原因をその真因まで深く分析する思考を癖づけるものでもあると考えました。

 

例えば、商品を作る動作が一番速い人に比べて5秒遅かった場合。切る・焼く・盛り付けるなど作業を分解してみます。そして、この中で遅れている工程を探します。

 

例えば、切ると焼くは同じ時間でできていて、盛り付けができていないとします。これを再分解して、野菜を取る・肉を取る・ご飯を盛るのどの作業で遅れをとっているのか、真因にたどり着くまで深掘りし続けます。

 

この深掘りは、手の角度や膝の使い方など分解できないところまで行います。こうした分析思考はオペレーションに限ったことではなく、売り上げが落ち込んだ時や自分自身がうまくいかない時など何を行うにも応用可能で、これから数字を扱ううえで思考を鍛える役割も持っていると感じました。

 

ちなみに、次のオペレーション試験の結果は100人中5位でした。

大きなチャンスを前にして成果を出すには準備が大切

私も野球をやっていましたので野球に例えますと、毎日100本の素振りを365日続けると1年で3万6000本ものバットを振ることができます。

 

毎日コツコツと行うことは決して簡単で楽しいものではありませんが、時間の投資をして努力し続けることで、何十年か後に自分の成長を実感できると思います。

 

私は、毎日小さいことでも何でもよいので1日ひとつのチャレンジを行っています。小さな成功、もしくは失敗を繰り返すことで経験を積もうと考えているのです。チャレンジすることは何でもよいです。

 

例えば「新しく知った用語を辞書で調べて覚えてみる」「流行っているYouTubeチャンネルを一つ見て流行っている理由を考察してみる」といった頭を使うことや「今日は誰よりも早く会議で手を挙げてみる」「通勤はいつもと違う道を通る」といったささいな行動など、いろんなチャレンジがあります。

 

人生の大きなターニングポイントがいつ来るかは分かりません。でも、大きなチャンスを前にして成果を出すには日々の準備が大切です。その時に自信を持って力が発揮できるかできないかの差は、それまでの積み重ねの差ではないでしょうか。

 

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中田 聡喜

合同会社4U International代表。

島根県浜田市出身。1989年生まれ。大学で教職を専攻し教員を目指すが生徒に"生の企業体験を話したい"と思い一般企業への就職を決意。新卒で就職し8年間勤務。飲食店で店長からスタートし、50店舗統括マネージャーまで至る。マネージャーとして店舗運営、人事、経理を行い、2018年、個人で会社をM&Aして事業経営に挑戦。

 

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『個人М&Aのススメ』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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