会社の価値を大きく上げる、意外な「お宝要素」
これまで話してきた、会社の強みとも関連するのですが、経営者がまったくそのように認識していない事項が、実はM&Aで売れる要素になるということもあります。
よくある例が、顧客基盤や顧客データです。toCのビジネスなら、特定属性の顧客層からの強いエンゲージメントを得ているとか、膨大なデータベースを抱えているといった場合、それらが売れるポイントになることがあります。
例えば、ある富裕層向けのフリーペーパーを発行していた会社があって、その事業自体はあまり利益が出ていないような状態だったのですが、高額年収の富裕層のデータベースを持っていました。その点が評価されて、その会社は思ったより高くM&Aイグジットできたということがありました。
以前、ログミーという会社が、名刺管理で有名なSansanに、株式の70%を売却してM&Aイグジットしました。ログミーは、さまざまなイベントなどのログ(発言などの書き起こし記録)を作る会社なのですが、上場企業の決算発表会などのIRイベントでも活躍しています。
そのため、多くの上場企業の経営層、特にCFO※とは強いつながりをもっています。こういった顧客基盤がM&Aにおける評価の一つになったのではないかと思われます。
※「Chief Financial Officer」の頭文字をとったもので、「最高財務責任者」のこと。
どこにでもあるような町の中小企業でも、過去からの取引関係によって、優良大手企業との取引口座をもっていれば、そのこと自体に価値が生じることがあります。例えば、名古屋近辺だと、一見小さな会社だけれども、実はトヨタ自動車や川崎重工の宇宙事業部門との取引口座をもっている、と高評価を受けることがあります。
一方では、すごくいい商材をもっているのに、取引口座がないから売れないという会社もあるので、そういう会社同士がM&Aで統合されれば、大きなシナジーを生むでしょう。
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