(※写真はイメージです/PIXTA)

医者になる子、東大に受かる子には「自主的に勉強する」という共通点があります。こればかりは、いくら親御さんが口うるさくいったところで効果はありません。子どもの自主性を引き出すには、保護者としてどのように対応したらいいのでしょうか。自身も医師であり、現在は保護者向けの幼児教室を経営している著者が解説します。※本連載は、幼児教室ひまわり塾長、熊野貴文氏の著書『子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと』(啓文社書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

子どもが自ら勉強するようになるには、理由がある

お子さんを実際に医者にしたり、東大に合格させたりという経験を持つ講師の先生方が口をそろえておっしゃるのは、「子どもは親にがみがみ言われて勉強したのではなく、自分から進んで勉強をした」ということです。

 

では、どうしてお子さんは自ら勉強するようになったのか。

 

まず一つ言えるのは、親御さんが口先だけで「勉強しなさい」と言ってもお子さんには伝わらないということです。

 

例えば親御さんがテレビを見ながらお子さんに勉強しなさいと言っても、お子さんにしたら「なんで自分だけ?」という気持ちになるだけです。説得力もなにもありません。

 

では、どうしたらよいのか。

 

ひとつには、親御さんが勉強するのは楽しい、という姿勢を見せることです。

 

例えばお子さんが幼児期であれば一緒に勉強してみるというのもよいでしょう。あるいは親は親なりに、自分の好きなもの、興味のあるものについて勉強してみる。そしてわかった瞬間や、問題が解けた瞬間の楽しさ、その姿をお子さんに見せる。

 

その楽しそうな姿を見れば、お子さんも自分から学ぶクセがつくようになります。

 

学びたくなる環境を親御さんが作ってあげること。これが重要なポイントです。

親はすぐに「高度なレベル」に進めようとするが…

親は子どもになんとか勉強してほしいと思っています。そのため、お子さんがサボっている姿を目にすると、つい「いい加減に勉強しなさい!」と言って、なんとしてでも勉強させようとしてしまいがちです。

 

しかし、叱られていやいや勉強をしても時間が経つばかりで、ぼーっとしてなにも進んでいなかったり、鉛筆を持った手がぜんぜん動いていなかったり、頭では他のことを考えていたり……ということになってしまいます。

 

大切なのは、お子さん自身のやる気を引き出して、たとえ短時間でもいいので集中させる工夫です。

 

人は目の前の物事を楽しめないと集中できません。そして楽しさは達成感によって得ることができます。大人も達成感が得られなければ、仕事を一生懸命やろう!という気持ちにはなかなかなれないのと同じです。

 

例えば小さいお子さんであればパズルなどは結構集中してやってくれます。パズルは達成感があって楽しいからです。

 

しかし親御さんはそんなお子さんの姿を見て、すぐもっと高度なレベルのものをやらせようとしてしまいます。6ピースできるようになったのなら次は8ピース、その次は10ピースまで! と、どんどん難しいものに挑戦させようとします。せっかくお子さんが6ピースのパズルができるようになって達成感を味わっていたのに、どんどん難しくされてしまう。

 

達成感を大切にするのであれば、6ピースができたときに「できた!」「えー! もうできたの?」と、まずほめてあげることです。

 

お子さんはほめられることで大きな達成感を得ます。そうなれば「じゃあ、8ピースも10ピースもできる! やってみよう」と自分から思うようになります。

 

ですから、お子さんが難しいものができるようになっても、次にやるときは、また少し簡単なものにあえてもどって、まず「できる」を感じさせてあげるようにすることも必要です。

 

これは足し算や引き算でも同じです。できたからといって、もっと難しいものへとあわててレベルアップしようとしないことです。「できる」という達成感を十分に味わわせることが大切です。

 

お子さんがやる気のないときこそ、簡単な問題で「やった!」「そのとおり!」といった形でほめながら、達成感を思い出させる。そのうえで「じゃあ、これできる?」とちょっと勉強するきっかけを作ってあげる。お子さんは、「これも答えられた!」「これもできた!」という繰り返しのなかで、少しずつ自分から集中できるようになっていきます。

 

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子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと

子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと

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