園児たちが「生き抜くために必要な力」を養うには
今の子どもたちが大人になり、仕事や家庭を持つようになったころ、どんな世界が待っているのでしょうか。ワクワクするとともに、私たちが行っている保育や教育に不足はないのか、正すことはないのかと、日々、試行錯誤しています。
例えば私たちの園では、英会話やiPadを使ったカリキュラムを導入し始めました。どちらも、学習ではなく、あくまでもツールと考えています。
英会話は英語が聞ける・話せるようになるためではなく、外国人とのコミュニケーションに抵抗や不安を持たない、そして言葉がつたなくても相手に伝えようとする力を養ってほしいと考えています。
気持ちを伝えるために表情を豊かに、身振り手振りのアクションも大きくなり、いつもは消極的な子どもが大胆な姿を見せることもあります。
一方、iPadを使ったカリキュラムを導入した理由は、21世紀を生き抜くために必要な力を、遊びを通して養ってほしいと思ったからです。
まずiPadは子ども2人に一台を持たせます。「乱暴に扱って壊す子はいませんか?」と疑問に思う人もいるようですが、一台も壊れていませんし、子どもたちはたいへん丁寧に向き合っています。
「便利で楽しいものではあるが、園のiPadは遊び道具ではない」「いろいろな体験ができるけれど、約束を守れないと使えなくなる」と、事前に子どもたちとはいくつかの約束をしました。それだけで十分でした。
iPadを自分で操作し、自ら描いたイラストを動かしたり、大きなスクリーンに映し出します。そして、自分の描いた世界を発表してもらいます。クレヨンや鉛筆だけでなくiPadというツールを使うことで、プレゼン力、相互理解力、創造力、協働する喜びを培うのです。
新たなツールが、子どもたちの能力を引き出す手助けをしてくれているのは確かです。1億総活躍がうたわれ、今後はますます両親ともに働く家庭が増えていくでしょう。
その中で、園が子どもたちと関わる時間はさらに増えていくはずです。社会を学ぶ最初のステップとしての役割を改めて意識し、今後も新しい取り組みにチャレンジしていきたいと考えています。
山﨑 拓史
学校法人山崎学園理事長
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