今回は、リフォームしても集客に結びつかない、いわゆる「無駄金リフォーム」の実例を見ていきます。※本連載は、佐久川靖行氏の新刊で、2015年8月に刊行された『「出口」から考える賃貸経営の収益改善計画』(カナリアコミュニケーションズ)の中から一部を抜粋し、賃貸経営としてのリフォームの考え方を紹介します。

壊れた部分から交換していくとチグハグな部屋に・・・

家主さんも、もしかしたらやっていませんか? 今回からは、象徴的な無駄金リフォームを5つのパターンでご紹介いたします。

 

①無駄金リフォームその壱 <ツギハギリフォーム>

 

壊れた部分を補修するのは良いのですが、ツギハギをするように交換をしてしまうと、全くチグハグなお部屋となってしまいます。せっかく新しくしても、反対に古い物件であるという印象を与えかねません。

 

極端に言うと、どうせなら他の部分も一緒に交換してリフォームした方が、2回に分けて工事するよりも安くなるでしょうし、何より内見者の印象が180度違ってきます。

 

キッチンの流しの部分だけ交換上の吊り戸は昔のまま
キッチンの流しの部分だけ交換。上の吊り戸は昔のまま

 

洗面の上部棚だけ交換
洗面の上部棚だけ交換

 

便座だけ交換
便座だけ交換

古い設備を新しくすればいいというわけではない

②無駄金リフォームその弐 <おNEWリフォーム>

 

古くなったものをとにかく新しくすれば良い、古い設備を今の物に新しくすれば良いと考えて施工したリフォーム。

 

家主さんからすれば、お金もかけているし、以前の状態からすれば飛躍的に良くなったように感じるのですが、借主からすれば、バランスの悪い、違和感を感じる設備やお部屋の状態になってしまっています。

 

例えば、お風呂のバランス釜の言葉さえ知らない借主が増えているにもかかわらず、「バランスシャワーつけました」と言っても、何のアピールにもなりません。

 

バランス釜の風呂に、シャワー付のバランス釜。今の若い入居者は「バランス」の存在さえ知りません。
バランス釜の風呂に、シャワー付のバランス釜。今の若い入居者は「バランス」の存在さえ知りません

 

ウォシュレット完備!周りが古いままでは、どんな意味があるのでしょうか?
ウォシュレット完備! 周りが古いままでは、どんな意味があるのでしょうか?

 

新品のシャンプードレッサー!!!さすがに、ここにそれは…どうでしょうか…
新品のシャンプードレッサー!!! さすがに、ここにそれは・・・どうでしょうか・・・

 

次回も引き続き、無駄金リフォームの実例を見ていきましょう。

本連載は、2015年8月25日刊行の書籍『「出口」から考える賃貸経営の収益改善計画』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「出口」から考える 賃貸経営の収益改善計画

「出口」から考える 賃貸経営の収益改善計画

佐久川 靖行

カナリアコミュニケーションズ

今、お悩みの家主さんへ… 空室に困っていませんか? リフォームするかどうか迷っていませんか? 下がり続ける家賃に困惑していませんか? 人口減少時代、これからますます厳しくなる賃貸経営。しかし、考え方を変えること…

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