今回は、3年間も空室が続いた物件を題材とする、リノベーションの具体的事例を見ていきます。※本連載は、佐久川靖行氏の新刊で、2015年8月に刊行された『「出口」から考える賃貸経営の収益改善計画』(カナリアコミュニケーションズ)の中から一部を抜粋し、賃貸経営としてのリフォームの考え方を紹介します。

空室続きの部屋がターゲットにしていたのは・・・

前回の続きです。今回は、部屋のデザインやリノベーションではなく、収益構造のリノベーションを行う事で、入居者のニーズに合う物件にした事例を見ていきます。

 

<現在の物件の状況>

 

ターゲット・・・生活保護家族・高齢者

家賃・・・5万円  

部屋の広さ・・・45㎡

部屋のタイプ・・・2LDKと2DK

状況・・・3年間空室のまま

 

[写真1]リノベーション前

女性一人暮らし、DINKS向けの物件に変更

こちらのお部屋をリノベーションするとして、

 

①ターゲット(出口)を考える

 

ターゲットを、30代~40代女性一人暮らし又はDINKS(Double Income, NoKids、子供をつくらない共働きの夫婦)に変更

 

②経費か投資か考える

 

投資をし、収益力アップを図る

 

③コンセプト(リフォーム内容)を考える

 

2LDK⇒1LDKへ間取りを変更。ペットもOKに。白を基調としたイメージで、キッチンも大きめのものを採用

 

ここから逆算して、リノベーションコストを決めて施工に入ります。そうすると、まさに入居者ニーズと費用対効果のバランスが取れた物件が出来上がりますので、すぐに入居者も決まることとなるでしょう。

 

[写真2]リノベーション後

 

次回は、色々なパターンのリノベーションをご紹介します。

本連載は、2015年8月25日刊行の書籍『「出口」から考える賃貸経営の収益改善計画』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「出口」から考える 賃貸経営の収益改善計画

「出口」から考える 賃貸経営の収益改善計画

佐久川 靖行

カナリアコミュニケーションズ

今、お悩みの家主さんへ… 空室に困っていませんか? リフォームするかどうか迷っていませんか? 下がり続ける家賃に困惑していませんか? 人口減少時代、これからますます厳しくなる賃貸経営。しかし、考え方を変えること…

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