今回は、空室対策の最も大事な要素である「絵になる物件」を作る方法を見ていきます。※本連載は、佐久川靖行氏の新刊で、2015年8月に刊行された『「出口」から考える賃貸経営の収益改善計画』(カナリアコミュニケーションズ)の中から一部を抜粋し、賃貸経営としてのリフォームの考え方を紹介します。

空室対策には「ぱっと目を引く何か」が必要

これまでの連載で、空室対策におけるリフォームやリノベーションのお話、実例をご紹介してきましたが、実は最後の総仕上げ、とても大事な要素があります。いくら良いリフォームをしたところで、このポイントがないと全くの無駄になってしまうと言っても過言ではありません。

 

その大事な要素とは、ズバリ、最後は「絵になる物件」を作るということです。

 

絵になる物件がどうして必要なのかと申し上げますと、今は、情報過多、氾濫の時代です。現代人が1日に処理する情報の量は江戸時代の人々の1年分、平安時代の人の一生分とも言われています。そして、あらゆるものがスマートフォンを活用し、手のひらで情報が行き交っています。そんな時代だからこそ、ぱっと目を引く何かがないとスルーされてしまいます。

 

また、同様に賃貸物件を紹介する営業マンも毎日毎日大量の物件資料を目にしています。さらには、いわゆる賃貸のポータルサイトには無数の物件情報が掲載され、室内写真も20枚以上、最近は動画だって掲載され始めています。そんな中で、家主さんのマンションが借主の目に留まるのは、実は、ものすごい確率なのかもしれません。

 

ですから、築年数や設備などの、文字情報では他の物件に勝ちにくい物件こそ、絵になる部屋を作るということをお忘れなく。

小物や照明を工夫すれば、ネット上でも目立つ部屋に

リノベーションの最後の仕上げで、お部屋をデコレーション、飾りつけしてあげることです。筆者がおすすめしたいのは、あまり大きな家具、椅子やソファなどを置くのではなく、ワンポイントとなるような小物や照明を置くことをおすすめします。

 

もちろんダイニングテーブルセットやソファが悪いわけではないのですが、あまりに大きな家具を置くと家具まで含めたイメージが借主に伝わってしまい、それこそ「家具がイマイチだから、この部屋もイマイチ」なんてことになってしまったら元も子もありません。

 

ですから、あまり主張しすぎない小物を設置して、なにせ賃貸のポータルサイトを意識しながら、ネット上で絵になる物件を目指して飾りつけをしましょう。

 

[図表]HEYA DECOサンプル

本連載は、2015年8月25日刊行の書籍『「出口」から考える賃貸経営の収益改善計画』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「出口」から考える 賃貸経営の収益改善計画

「出口」から考える 賃貸経営の収益改善計画

佐久川 靖行

カナリアコミュニケーションズ

今、お悩みの家主さんへ… 空室に困っていませんか? リフォームするかどうか迷っていませんか? 下がり続ける家賃に困惑していませんか? 人口減少時代、これからますます厳しくなる賃貸経営。しかし、考え方を変えること…

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