長男は東京大学に現役合格、次男は京都大学に現役合格、長女はロンドン大学UCLに現役合格……母学アカデミー代表の河村京子氏は書籍『東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる』(実務教育出版)のなかで、子どもに「楽しく勉強させる方法」を説いています。

一度でも「勉強嫌い」になると覆すのは難しい

・宿題はノルマ、効率よく早く終わらせる

 

小学校時代の勉強や勉強習慣は、何より大事です。その勉強が、その後の高校受験や大学受験につながっていきます。ただし、闇雲にたくさんのプリントをやらせたり、大量の暗記をさせたりすることとは違います。

 

そこを間違えると、子どもは勉強嫌いになってしまい、「勉強とはいやなもの、つらいもの」というイメージをもってしまいます。そんなイメージを一度でももってしまうと、それを変えるのは難しいのです。

 

では、どんな勉強をすればいいのかを考えてみましょう。わが子たちにさせていた勉強は、ズバリ「深取り学習(ふかどりがくしゅう)」です。

 

聞き慣れない言葉だと思います。はい、私がつくった言葉ですから、初めて聞かれたとしても無理もないです。

 

よく「先取り学習」という言葉は聞かれると思います。学校の授業よりも早く進むということですね。小学1年生なのにかけ算ができるとか、小学2年生なのにもうわり算の筆算ができるとかです。

 

一見、スゴイことのように思えますが、これらは単なる知識です。その学年になれば、学校で習い、誰でもマスターすることです。中学受験をするならば、早くにマスターしておく必要があるかもしれませんが、先取りをしているから安心していいということではありません。

 

それよりも、学校の授業では習わないことを深く追求する勉強をプラスアルファとして学ばせるのです。

 

深く追求する勉強とは、「いまかけ算の勉強をしているから、かけ算の問題」ということではなく、「思考力」を使わないと解けないような問題です。一見すると、とんち問題のようななぞなぞのようなクイズのような感じですが、数学的なひらめきがないと答えが出ない問題です。

 

いまでは、そういった問題集もたくさん販売されています。たとえば、『算数脳パズルなぞペー』(高濱正伸/草思社)、『算数が好きになるパズルろじか〜る』(算数パズル開発室/世界文化社)はおすすめです。

 

私は、この深取り学習をメインの勉強だととらえていました。宿題はノルマのようなものです。いかに効率よく時間をかけずに済ませるかが大切だと子どもにも思わせていました。

 

具体的には、学校から帰宅して夕方か夜に宿題をし、朝学習の時間を「深取り学習」の時間にあてていました。でも、深取り学習は、子どもたちにはクイズやパズルのようなものですから、夜の時間でも宿題が終わったあとに嬉々としてやっていましたね。

後々に効果を発揮する「授業と関係ないことの学習」

この「深取り学習」のいいところは、学校の授業とは関係ないことをするので、授業は新鮮に受けられるということです。

 

先取り学習をしているお子さんは授業中に、「それ、もう知っている!」と言って、まじめに授業を受けないという話をよく聞きます。確かに、すでに知っていることをもう一度まじめに学ぶのは、小学生にはつらいかもしれません。でも、深取り学習なら、授業とは関係ないことを学ぶので、そんなことは起こりません。

 

実際は、深取り学習のなかですでに学んだことが授業に出てきたりしますが、切り口が違うので、授業が新鮮なのは間違いありません。

 

そして、実際にこの深取り学習の効果が見えてくるのは、中学生以降かもしれません。高校以降の大学受験を見据えた学習のなかで成果が出るのは確実です。

 

小学生のうちからそのような勉強をするのは、かなり先の種まきとなりますから、親子ともども「何でこんなことをしなくちゃいけないの?」と疑問に思うかもしれません。

 

親が不安に思っていると、それは子どもに伝わります。どうか、小学生のお母さんお父さん、子どもの未来を信じて、十年後の種まきをいまからしておきましょう。

 

 

河村 京子

母学アカデミー代表

 

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東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる

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河村 京子

実務教育出版

長男は、東京大学理科Ⅰ類に現役合格 次男は、京都大学理学部に現役合格 長女は、英国のロンドン大学UCLに現役合格 そんな河村家の「子育ての秘密」とは? 悪戦苦闘しながら3人の子どもを育てた河村さんは、こう語ります…

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