公的年金だけで豊かな老後を過ごすのは難しいと言われているなか、「株式投資」は老後資金を作る有効な手段の一つとされています。しかし、投資する企業を自分で選ぶのは難しいと感じる人も多いのが実情です。そこで今回は、個別株投資の値下がりリスクを分散させる「投資信託」について解説します。※本連載は、石田昇吾氏の著書『人生100年時代の着実なお金の作り方 最も堅い資産形成術と税対策』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

個別株の下落リスクを分散させる「株式型投資信託」

そこで筆者がおすすめしたいのが、個別株への投資よりも「株式型投資信託」(以下「投資信託」)を一定期間ごとに一定金額ずつ購入していく方法です。

 

まず、投資信託がどんな商品なのかを説明することにしましょう。個別株がひとつの銘柄に投資するのに対し、投資信託は投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が複数の株式に投資して運用する商品です(図表1)

 

[図表1]投資信託の仕組み

 

個別株投資は特定の銘柄への投資になるため、値下がりリスクをダイレクトに被ってしまいます。たとえばソフトバンクの株を買うということは、ソフトバンク1社にだけ投資するということです。ソフトバンクの株が下がったら、自分の資産額を大きく減らすことになってしまいます。

 

一方、投資信託は複数の銘柄に投資することになるため、投資信託の中に組み込まれた特定の銘柄の株価が下がったとしても、投資信託の価額がただちに下がる可能性は高くありません。その意味で、リスクの分散が可能になります。また、個別株よりも少額から買えるという特徴があります。

 

●投資信託の種類

 

1.インデックスファンド

投資信託には日経平均株価やTOPIX(Tokyo Stock Price Index=東証株価指数)など、よく知られている株式指標と同じような値動きをするものがあります。これをインデックスファンドといいます。

 

2.アクティブファンド

アクティブファンドとは、投資信託の運用会社が独自に銘柄や資産配分を決めて、株価指数(インデックス)の動きを上回る運用成果を目標とした運用方法のことです。

 

筆者がおすすめしたいのはインデックスファンドです。なぜならば過去の運用実績を見たときに、インデックスファンドの運用成績のほうがアクティブファンドを上回り、手数料も安いからです。

 

石田 昇吾

クライサー税理士法人 代表税理士

株式会社TAXプラス 代表取締役

 

 

2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人生100年時代の着実なお金の作り方 最も堅い資産形成術と税対策

人生100年時代の着実なお金の作り方 最も堅い資産形成術と税対策

石田 昇吾

総合法令出版

書店には資産運用に関する多くの書籍が並んでいます。 しかし、すぐにお金が貯まるかのような幻想を抱かせたり、「株」「不動産」と特定分野に偏っていたりします。 本書は投資初心者にもわかるよう、中立・包括的な資産運用…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録