資産形成の重要性が高まるなか、その安定性から人気が高まる「不動産投資」。しかし、投資に失敗して資産を減らしてしまう懸念から、二の足を踏む人が多いのも事実です。本記事は、そんなサラリーマンにこそ知って欲しい資産形成の本質と、なかなか知ることができない大家業の楽しみ、そして成功のための流儀を解説します。

「あれもこれも」手当たり次第に実行しようとしない

不動産投資に興味をもつと、本を読んだり人の話をききかじったりして「あれも」「これも」と無計画に手を広げる人が少なくない。それではダメだ、ということがいいたかったのだ。

 

それと一見、矛盾するようだが、ここでは目標を達成したら次の目標にチャレンジだ、という点を強調したい。

 

「地道な作業」であることを理解していない人が多い。
「地道な作業」であることを理解していない人が多い(画像はイメージです/PIXTA)

 

私はいままで本業の工務店とは別に、いくつもの会社をつくってきた。たとえば「賃貸マンション20棟購入費(土地建物20億円)」という目標を設定したら、その目標を達成する受け皿として会社をひとつつくるのだ。

 

そしてその目標を達成したら、また新しい目標をたて、新しい会社をもうひとつつくる。私はこうしては、ゆっくりと、しかし確実に自分の所有する1棟マンションの数を増やしてきた。目標は、あくまで通過点にすぎないのだ。

銀行に返済後、残りわずかな利益を享受する地味な作業

わたしはよく自分がたてた目標をビーカーにたとえることがある。大家さん業というのは、月々いただく家賃から銀行への返済を行い、残りのわずかな利益を、すこしずつビーカーに集めていくようなものだと思うことがあるからだ。

 

少しずつしか、たまってはいかないが、しんぼう強く続けていれば、いつかはいっぱいになってくれる。

 

しかしビーカーばかり増やしていたら、どうなるだろうか。なかなか水はいっぱいにならない。ひとつのビーカーにゆっくりとではあるが確実に水がたまっていくイメージと、カラに近いビーカーばかりがならんでおり、あちらにポツリ、こちらにポツリと水が落ちているイメージをくらべてみてほしい。どちらがプラスのイメージかは、いうまでもないだろう。

 

ひとつのビーカーがいよいよいっぱいになったら、つぎの目標をたてるタイミングがきたということだ。

 

このビーカーこそが、私のいう「大家さんとしての目標」であり、その目標を達成するためにつくった受け皿会社である。

 

もちろん目標のたてかたはいろいろある。たとえば、あるエリアを想定してそこに一定の数の1棟マンションを建てるとする場合もある。またある既成の大型マンションを対象に単身者向けの専有部分をすべて買い進むという目標をたてる場合もあっていいだろう。

 

こうして目標を達成し、いっぱいになったビーカーができていくと、こんどはビーカーがあふれことになる。

 

銀行から借りたおカネを完済し利益が増えてあふれる場合もある。また大型マンションの専有部分を買い進めていくうち、予定の戸数をオーバーしビーカーの容量をこえてしまうこともある。私が自分の所有する賃貸住宅の売却を考えるのは、こんな場合だ。

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『年収400万円でも大家になれる 工務店社長が教える5つの流儀』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

年収400万円でも大家さんになれる 工務店社長が教える5つの流儀

年収400万円でも大家さんになれる 工務店社長が教える5つの流儀

町田 泰次

幻冬舎メディアコンサルティング

資産形成の方法として特に不動産投資は安定性もあり人気だ。 だが、ハードルが高く手が出ない…。 特にサラリーマンなどは、失敗もできないため二の足を踏む人も多いだろう。 本作はそんな、サラリーマンにこそ知って欲し…

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