認知症やうつ病も!?「腸もれ」が引き起こす疾患
今や日本人の70%に「腸もれ症候群」の可能性があるといわれています。
「腸もれ」とは、なんらかの要因で腸の状態が悪くなり、細胞と細胞の結合がゆるんで隙間があいて、腸菅内に存在する未消化の食物や細菌やウイルスなどの有害物質が、腸から血管に入ってしまうことを指します。
腸もれで引き起こされると考えられている不調は便秘・下痢、膨満感、胸焼けなどに始まり、腹痛やめまい、神経過敏、不安感、疲労が続きます。そして、原因不明のまま長期になるに従い糖尿病、心筋梗塞、自己免疫疾患、多動症、自閉症、骨粗鬆症、アルツハイマー病やパーキンソン病などの生活習慣病を含む慢性疾患に至ります。
私は自身の経験や診療経験から、特に腸もれと関連の深いストレスの筆頭は便秘と考えます。
食物繊維は大腸で腸内細菌により発酵されエネルギーやビタミンを生成しています。一
方、腸管は免疫系としても働いています。つまり便秘により腸内環境が悪化しますので、免疫力も低下するというわけです。こうしたことから、便秘は万病のもとになるといわれているのです。
慢性的な便秘で悩んでいる人は多いのではないでしょうか。今回は、腸もれと深い関係にある「便秘」を解消する法則を示しますので、実践してみてください。
①毎食前に「常温か少し温かい水」を飲む
便秘には水分不足で便が硬くなり滞留してしまうタイプと、蠕動運動が鈍くて便がなかなか送り出されないタイプの大きく二つに分けられます。
前者は、積極的に水分をとることが解決策となります。食事をとることで胃腸の活動が盛んになり便意が起こりやすくなりますが、その時に水分が十分にないとなかなか出ないばかりか、腹痛を起こすもとにもなってしまいます。
基本的には朝は、睡眠中に水分補給をしていないために不足気味なので、コップ1〜2杯飲むと良いでしょう。便秘気味の人は食間にも意識して水分をとるようにします。目安としては1日1~2ℓ程度となります。
水分を十分に摂取することは、便通の改善の他、のどを滑り良くする、食べ過ぎを防ぐといったメリットがあります。なお、水が冷たいと胃腸への刺激になり、消化不良を起こす場合もあるので、常温か少し温かくして飲むことがすすめられます。
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