近年、行政への「ごみ屋敷」に関する相談が増えています。不衛生な環境のなかで暮らすと健康リスクがあることは想像できますが、もっと恐ろしいことは、たとえ火の気がなくても火災になる危険性をはらんでいることです。その理由を見ていきましょう。※本連載は、ダイヤモンドプリンセス号の除染作業にも従事した、特殊清掃のプロ集団である「特掃隊」の連載「HOW TO コラム」より一部を抜粋・再編集したものです。

「身体的な危険性」と「火災の危険性」がはらんでいる

ごみ屋敷化が進むことで、不衛生な環境になることは間違いありません。ではごみ屋敷化した家ではどのような危険性が潜んでいるのか? ご紹介いたします。

 

●ごみ屋敷の身体的な危険性

大体のごみ屋敷では害虫の大量発生ねずみの発生が見受けられます。昔から、ゴキブリやネズミなどは人間にとって有害な病原体を有していることが非常に多く、危険性が高いとされてきました。

 

近代では、上下水道の発達や、衛生的な環境により、世界的なパンデミックといったことはあまり叫ばれなくなりました。しかし、こういったことが人類の存続すら危ぶまれる問題になったことを忘れてはいけません。ごみ屋敷化した部屋でも弁当殻屋敷などは非常に危険性が高いです。

 

次に危険なことはごみ屋敷化することで近隣にバレないよう、窓を閉めカーテンなどで遮断をしてしまうことです。日陰で湿った環境で空気の流れも無いため、様々な雑菌の繁殖やカビの大量発生なども多く発生してしまうのです。このような雑菌が空気中に浮遊をするのですから、自宅に居ながら気管などへのダメージを蓄積していくのです。

 

●ごみ屋敷による火災の危険性

皆様ごみ屋敷と聞くと、不衛生な環境からの身体的なダメージを想像されますが、それ以外にもっと危険なことをはらんでいます。

 

たとえばネズミなどがいると、電気コードを齧り電気がショートしたために火災が発生したケースもございます。埃などが大量に発生することで、コンセント内などで燃えて火事になる、といった火災の原因となることも多くあります。

 

高齢者が暮らすごみ屋敷では、整理されていない家のなかで高齢者による転倒事故が非常に多く、転倒した衝撃で身動きがとれずに何日も放置され、孤独死(孤立死)してしまう場合もあります。

 

また、家に溢れかえったごみの重さに家が耐えられずに倒壊してしまう危険も潜んでいます。このようにごみ屋敷には多くのデメリットがあり人命さえ危ぶまれます。是非早めのSOSを…。

 

 

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