「干渉された子」と「自由にしていた子」の差
大人には面白そうに思えないことでも、子どもはずっと同じことをやり続けていることがあります。
ひたすら箱を叩いてリズムをとる、ちょっとした段差でジャンプをし続ける、飼育している生き物をジーっと見つめるなど、飽きずに同じことを繰り返す様子は、園でもよく見られる光景です。
私が読んだ小学生向けの小説の中では、女の子二人が縦列に並んで歩くシーンが描かれていたのですが、歩道と車道を分ける縁石に右足、左足は道路、左右の足が違う高さに着地する状態でずっと歩いていくのです。
ただ、それだけなのですが、女の子二人は実に楽しそうで、会話もないのに心が通じ合っているようでした。
大人がすでに忘れてしまっている空想や想像、物事を面白がる気持ちは、そっとしておくに限ります。そうした時間を持つことで、論理的に物事を考えたり、人の気持ちに寄り添う優しさに磨きがかかっていくのです。
山﨑 拓史
学校法人山崎学園理事長
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