50代は酒を静かに飲む、味わい深い心境を楽しめる贅沢な年代です。ですが、お腹を抱えて笑う機会は子どもの頃よりも減ることでしょう。そこで求められることは、ほろ酔い程度で仕上げられるスキル、笑う機会を自らつくること、自然のなかに身を置くこと、の3つです。それぞれについて詳しく見ていきましょう。※本連載は松尾一也著『50代から実る人、枯れる人』(海竜社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

元気は笑いから!笑える機会を進んでつくる

【50代から枯れる人=笑わない

 

私は子供の頃、「笑い上戸(じょうご)」でした。

 

一度笑い出すと止まらなくなるヤバイ気質がありました。

 

給食の時に私がふざけて言った言葉に目の前の友人が反応して、牛乳を吹き出しそうになるのを必死にこらえていました。

 

しばらくすると彼はおもむろに首をかしげて、鼻から牛乳を垂らしだしたのです。

 

その光景をみて、私はそれからというもの、ずっと笑いがとまらなくなってしまい、最後は「ヒーヒー」言いながらの泣き笑いになっていました。

 

それこそ「笑いすぎてお腹痛い!」状態です。

 

そんなことも懐かしい思い出ですが、大人になるとそう腹を抱えて笑う機会がめっきり少なくなります。

 

会社では朝から晩まで仕事に追われ、気がつけば今日一日、一度も笑ってなかったという日もあります。

 

これでは顔の表情筋も老化、退化し、気持ちも落ち込んでしまいます。

 

そうならないために、自ら進んで笑える「お笑い道場」をつくりましょう。

 

長年、一緒に仕事をしているS女史は本当にユーモアの塊で、話す端々に笑いの種がまかれていて、こちらのユーモア遺伝子に火がつけられます。

 

「私は一度も“キレイになったね”って言われたことがない。なぜなら元からキレイだから」

 

「いいシップがあります。バカなリーダーに疲れた時に貼るのがリーダーシップ、友情に疲れた時に貼るのがフレンドシップ、妻や旦那にほとほと嫌気がした時に貼るのがパートナーシップ」

 

気がつけば大笑いしながら、「あ、もう行かなくちゃ」という時間になっていることが多いです。

 

まさに「お笑いの宝石箱や〜」とスッキリして帰ります。

 

やっぱり、元気の神は「笑い」に宿っています。

 

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50代から実る人、枯れる人

50代から実る人、枯れる人

松尾 一也

海竜社

50代というのは、仕事においても家庭においてもこれまでと違うことが噴出します。 責任ある大きな仕事を仕切る/子供の教育の総仕上げ/親の介護、看病、見送り…といったライフイベントが迫るかと思えば、一方では、別会社…

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