税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
CO2の削減は「率」ではなく「量」が重要
米国はこれまでCO2の削減目標を「2025年までに05年比で26~28%減」としてきたが、今回の気候変動サミットに合わせてこの目標を「2030年までに05年比で50~52%減」へ大幅に上方修正した。また、日本もこれまでCO2の削減目標を「2030年までに13年比で26%減」としてきたが、これを「2030年までに13年比で46%減」へ大きく引き上げた。ちなみに、欧州はすでに昨年12月時点で「2030年までに90年比40%減」から「2030年までに90年比で55%減」へ上方修正済みだった(図表1)。
米国と欧州、日本のCO2削減目標はそれぞれ基準年がバラバラになっているが、これは各国地域でCO2排出量が最も多かった年を基準にしていることが背景にある。だが、それぞれの基準年に合わせてCO2の削減率を再計算しても、実は大して変わらないことが分かる(図表2)。むしろ、重要なのは19年比でみたCO2削減「量」だ。
2030年における米国、欧州、日本それぞれのCO2目標削減率から逆算したCO2削減量は、19年対比で米国が約23億トン、欧州が約18億トン、日本は約4億トンになる(米は05年比51%減として計算)。CO2削減量でみれば米国の「貢献度」が最も大きくなることは明らかで、それに伴う経済効果(クリーンエネルギー投資など)も必然的に高まることが予想される。
気候変動サミットで出た米国の具体策は?
今回の気候変動サミット2日目に登壇したジェニファー・グランホルム米エネルギー長官は、2030年までに太陽光発電価格を50%低下、蓄電池セルの価格を50%低下、そしてクリーン水素のコストを80%低下させる目標を表明した。グランホルム長官は、米ケネディ元大統領のアポロ計画になぞらえ、気候危機を解決することは「ムーンショット(実現すれば大きな成果が期待できるもの)」だと表現し、クリーンエネルギーへの移行によって2030年までにグローバルな市場規模が23兆ドルに達すると語った。
具体策は米国国内にとどまらない。米国貿易開発庁が主導する「気候スマートインフラのためのグローバル・パートナーシップ」(Global Partnership for Climate-Smart Infrastructure)も、気候変動サミット開催に合わせて立ち上がった。これは米国のクリーンエネルギー及び輸送ソリューションを新興国に提供するイニシアチブで、すでにインドやブラジル、インドネシアなどがプロジェクトに名を連ねている。気候変動対策への国際的な機運は、徐々に高まりつつある。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米気候変動サミット「ムーンショット」は実現なるか?』を参照)。
(2021年4月27日)
田中 純平
ピクテ投信投資顧問株式会社
ストラテジスト
日本経済の行方、米国株式市場、新NISA、オルタナティブ投資…
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