医学部専門予備校・TMPS医学館代表取締役の長澤潔志氏が、自らの経験談をもとに、「医学部受験に合格する子」「失敗する子」の特徴を解説します。

偏差値50程度の子は、英単語の暗記から始める

高校で欠席が目立つ生徒も合格確率は下がります。欠席日数が2桁あると、面接の際にその理由を追及されます。成績が同列の場合は、明らかに不利です。では、そのうえ、いわゆる1番手、2番手と皆が分かっている進学校の場合は、その確率がぐっと上がるかというと、残念ながらそうではありません。

 

半分は無理です。正直、4割がいいところです。これは私の経験ですが、実態に即しています。しかもこの数字は、大学を選ばないことが前提です。多くの予備校が合格率100%だ、8割だとうたっていることが、いかに嘘かということが分かると思います。それは、数字のマジックに過ぎないのです。

 

・偏差値50程度の子は、英単語の暗記から始める

 

では、偏差値が50前後の子供の場合はどうでしょうか。48〜52の間、まさに平均値の生徒の場合です。この子たちが医学部を目指した場合も、だいたい2年かかると思ってください。

 

ただ、先述したように、トップクラスの進学校にいる子は別です。そういう子の場合は、偏差値50でも1年あれば取り戻せる可能性が大です。それだけの基礎学力とパワーを持っているからです。そういう子を別にすると、平均的な子の場合は、まさに数字のままで教科書を半分程度しかマスターしていないわけです。

 

つまり、知識も半分しかない。中高レベルの半分しか理解していないのです。こういう場合、どうすべきかというと、まず英語の単語力をつけさせます。毎日、英単語を暗記させるのです。しかし、決して強制はしません。

 

予備校の中には、かなり厳しく強制することをモットーとしているところもあり、そういう学校から逃げてくる子供も少なくありません。それこそある予備校では自殺者も出ているほどです。ここでいう「強制する」とは、個性を見ず、一律的に、同じように押し付けていく方法です。

 

こうした方法は危険度も高く、離脱者も増えていくのは仕方のないところでしょう。これが反面教師です。強制するよりは、自らコミットさせるのが狙いです。その子供がどういう性格なのか。内向きの子なのか、外で遊ぶタイプなのか。怠け者か、しっかり屋さんか。そこを見極めて、スタッフと相談しつつ、個々人の指導の方法論を考えていきます。

 

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本連載は、『医学部受験の闇とカネ』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。なお本記事で紹介している内容は、著者の体験をもとに執筆しております。万一、本連載の記載内容により不測の事故等が生じた場合、著者、出版社はその責を負いかねますことをご了承ください。

医学部受験の闇とカネ

医学部受験の闇とカネ

長澤 潔志

幻冬舎メディアコンサルティング

講師歴30年の医学部専門予備校代表の長澤潔志氏が、実体験をもとに、合格率を偽って、「授業料を挙げる予備校」、「コネとカネがなければ合格できない推薦枠を設ける大学」、「指導力不足で受験生を浪人に導く高校」など、さま…

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