いま、弁護士や税理士などの士業は過渡期を迎えようとしています。「AIに仕事が奪われる」との声も……。しかし、士業のすべてなくなるわけではなく、人間にしかできない仕事がまだまだあります。AIやITなどの技術革新が続くなか、士業の仕事に付加価値をつける方法を税理士、公認会計士、心理カウンセラーとして活躍する著者が明らかにします。本連載は藤田耕司著『経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

自社の強みや特徴をハッキリ伝えることの重要成性

相手のために自分から先に動く

 

ビジネスの交流会に参加する人は、さらなるビジネスの成長を求めています。そういった相手と相互に協力関係を築きたければ、まず先に相手にビジネスの成長のきっかけを提供する意識を持つことが必要です。営業で成果を出す人の多くは、相手をよく理解し、先に相手のために動こうとします。そうやって多くの人と相互協力関係を築き、結果としてたくさんの仕事の紹介を受けています。

 

相手にビジネスの成長のきっかけを提供するには、相手の理解を深める必要があります。こうした場合では、「未来の質問」と「課題の質問」が効果を発揮します。

 

この質問で今後の事業の展開や課題について理解できれば、そのために協力できることや一緒に取り組めることを提案し、後日改めて会うようにします。「協力できること」には人や仕事の紹介、課題の解決事例などの情報提供、相手のセミナーへの参加などがあり、「一緒に取り組めること」には、交流会やセミナーの共同開催や仕事の共同受注などがあります。

 

こういった動きをするうえでやはり重要になるのが、誠実さが感じられる相手を選ぶということです。不誠実な相手にこういった動きをしても、相手のために自分も動こうという意識が低いため相互に協力し合う関係につながる可能性は低いでしょう。誠実な相手に誠実に対応することが、長期的な相互協力関係を築くことにつながっていきます。

 

自社の強みや特徴を明確に示す

 

相互協力関係を築くうえでもう一つ重要なことがあります。それは先ほどもお伝えした自社の強みや特徴の明示です。こちらが相手の事業に関心を示して協力する姿勢を見せれば、相手もこちらに協力しようとする姿勢を見せてくれるようになります。

 

ところが、こちらに何の強みも特徴もなければ、相手もどう協力したものかと考えあぐねてしまいます。一方で、強みや特徴を明確に説明できれば、何らかの取り組みを一緒に進める話につながることや、見込み客を紹介してもらうことも少なくありません。

 

そういった強みや特徴を表現することは簡単なことではありません。ただ、重要なのは強みや特徴を表現しようとする意識を持つことです。そうすることで、日常の業務の取り組み方も変わってきます。また、その表現を考えては、名刺交換時の相手の反応を見るということを繰り返し、反応がよければその表現をベースに、さらに磨きをかけていきます。そうやって見出した強みや特徴は、将来の大きな収益をもたらす貴重な財産となります。

 

ビジネスチャンスを広げる交流会、勉強会の活用法

 

経営参謀としての付加価値を高めるためには、自分には難しい課題を解決できる人と信頼関係を築き、いつでも依頼できる状況を作ることも重要です。こうした人を見つけることも交流会や勉強会に参加する重要な目的の一つです。

 

私はそういった方とお会いした際には深く話を聴いて、能力的にも人間的にも問題ないと判断すれば、積極的に経営者にご紹介しています。

 

また、こういった方を幅広く知っておくと、先ほどお伝えしたように、交流会や勉強会で出会った人にビジネスの成長のきっかけを提供できる確率も上がります。優れた人をご紹介したことをきっかけに、新たな相互協力関係が生まれたことはこれまでにもたくさんあります。

 

また、士業の業界でも経営者の高齢化と後継者の不在が大きな問題となっており、士業事務所の買収や事業譲渡の話もよく耳にするようになりました。このように事業承継が新たなビジネスチャンスになる可能性もあります。このような展開も視野に入れると、より可能性は広がっていくでしょう。

 

藤田耕司
一般社団法人日本経営心理士協会代表理事
FSGマネジメント株式会社代表取締役
FSG税理士事務所代表
公認会計士、税理士、心理カウンセラー

 

 

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