株式のレーティング…どこまで信用できるか?
レーティングはすべての銘柄に行われている訳ではありません。大型株が主流です。また、同じ銘柄なのに、レーティングは、先ほど説明したように評価の表現方法が様々で、評価自体も様々です。
そしてレーティングは、証券会社のアナリストが企業分析をした、今後の株価の予想であることです。
そのため、この銘柄は、今後業績が上向くからこれは買いだろうと思うアナリストがいる一方、今後、業績があがることは難しいだろうと思うアナリストもいるということです。
特に、一方のレーティングでは強気だったり、買いがあるのに、もう一方の別の会社のレーティングでは中立などだったりと反対の評価が出ていることもあり、判断に迷うような評価が、同じ銘柄のなかでされることもあります。
どちらが信用できるかどうか、ということを重視するのではなく、あくまで予想という観点から投資判断材料としてレーティングをみていくことが必要です。
自分で実際の銘柄の業績や今後の予想を判断したうえで、レーティングをしているアナリストが、自分の判断予想に近いかをみたり、自分の予想判断とは異なるレーティングをしているアナリストは、どうしてこの判断予想をしているのかを考えたりして、その銘柄の売買を検討することが必要です。
レーティングの評価づけをする証券会社のアナリストは決まっていることもあり、投資家のなかには、特定のアナリストのファンもいます。また、アナリストは、レポートなども出しているので、レポートなどを読むことで、レーティング会社に対する自分の考え方もかわってくるでしょう。
■まとめ
・レーティングは、証券会社の企業分析でアナリストが個々に予想判断をしている。また、会社によって、判断基準や評価の表現方法が異なる。
・どのレーティングの評価が良いかというよりも、自分の判断とアナリストの判断予想の違いを分析することで、その銘柄の売買についての判断材料とすることができる。
・レーティングの発表時には、株価が大きく動くため、一時の加熱感に煽られて取引をすると売買のタイミングを間違えることになるので、注意をすることが必要。
・レーティングはすべての銘柄ではなく、一部の大型株などの主要銘柄になるため、小型株などは、自分で分析をしていく必要がある。